自分の意見が学校で尊重されなかった…モヤる子どもに「親が一番やってはいけない対応」
子ども自身が消化して受けとめるまで待つ
弟のおーちゃんもまる子と同じ幼稚園に通っていたため、園長先生に、私たち親子が抱えていた幼稚園と小学校のギャップに対するモヤモヤについて話を聞いてもらうことに。 そこで、「小学校は人数も多いし、時間も限られているから、しょうがないよね」と学校の言い分を代弁するような私の対応がよくなかったこともわかり、反省しつつ学ぶことができました。 そして、園長先生と話していくなかで出てきた「子どもの気持ちを聞く」という言葉を、私は子どもとの対応で困った際に、いつも思い出すようにしています。もちろん、考え方や対処法は人それぞれ異なると思いますが、我が家では園長先生のお話が解決へと導いてくれたのです。 私はせっかちなところがあって、「これがルールだから」「正論だから」「多数決だから」などと、納得できなくても「仕方ないよね」と自分の感情を押さえ込もうとすることがありました。 でも、時間をかけて「子ども本人が」自分自身の中で、少しずつ消化して受けとめるまで待つ。時間はかかるけれど、そのプロセスこそが重要、と園長先生の話を聞いて感じられるようになったのです。 素晴らしい幼稚園にいたからこそ対峙している小学校の壁。これからも「常識」「当たり前」とされていることに対し、まる子が自分の考えと照らし合わせて吟味咀嚼していく姿勢でいてほしい、なんて思いました。 この漫画をSNSにアップした後、読者の方から「自分も子どもの頃、こんな風にされて嫌だったのに忘れていた」というコメントをいただき、ハッとしました。 大人にされて嫌だったことって誰しもあると思います。なのに、いつの間にか忘れて、自分も同じ対応をしている……。これが「大人になる」ということなのかもしれないけれど、子どもの頃の自分の気持ちも忘れずに残しておきたい、そんなことも感じた出来事でした。 まる子はというと、さまざまな“初めて”を経験しながら、そのときに芽生えた自分の感情と向き合い、たくましく成長しています。今日も元気に「いってきまーす」と登校していきました。
はなゆい(漫画家・イラストレーター)