実はおせち料理は体に悪い…危険な「塩分」が多くなりがちな和食に加えると減塩できる身近な白い飲み物
■日本人の平均的な食塩摂取量 では、どのくらいの塩分摂取量ならいいのでしょうか。日本人の食事摂取基準では、1日あたりの食塩摂取量の目標量を男性7.5g以下、女性6.5g以下と設定しています。意外と少ないですね。高血圧で治療が必要な人の場合には、脳疾患や心不全を予防するために、食塩は1日6g未満に制限すべきだとガイドラインで定められています。 一方、実際の日本人の食塩摂取量はというと、令和元年の「国民健康・栄養調査」では、1日あたり男性10.9g、女性9.3gと報告されています。目標量との間に大きな差がありますね。でも、その前の平成16年の調査では男性12.1g、女性10.5gであり、15年間で1g以上の減塩が進んでいるように見えます。 ところが、食事の記録をもとに摂取量を計算する「国民健康・栄養調査」は、間食の記載漏れや食事量の過少申告があることが知られています。より正確な数値を知ることができる、尿中のナトリウム量を測定する「24時間蓄尿法」によると、1日の食塩摂取量は男性で約14g、女性で約12gであり、日本人の減塩は実はあまり進んでいないともいわれているのです。 なかなか食塩摂取量を減らせない理由は、目標値を厳守すると、ほとんど味のない食事になってしまうためだろうと考えられます。普段の食事の約半分に減塩し続けられる人は、なかなかいません。1日7.5gや10g以下などの数値目標をたてるのは悪いことではありませんが、まず無理なく継続できるレベルの減塩を進めることが大切だと思います。 ■年末年始に塩分を摂りすぎないコツ この年末年始は、おせち料理やおつまみなどの塩分の多い食事ばかりを食べすぎないようにしましょう。体内に入ったナトリウムが腎臓で排泄されるペースを超えないよう、食事から接種する食塩の量をコントロールすることが大切です。 具体的には塩味の濃いものを食べた次の食事は減塩を意識したメニューにしたり、体がむくんでいるように感じるのであれば、1日ぐらいナトリウムが抜けるような食生活を意識したほうがいいでしょう。例えば、肉や魚、野菜を下味をつけずにフライパン等で焼いて、食べる時に少量の塩を振ったりすると、塩分が少なくても美味しく食べることができます。 また、お酒を飲んでしまうと、判断力が低下することは避けられません。飲む前に食べるものと量を決めておいて、小皿に取り分けておくのもいい方法です。また、お酒を飲まない人がいれば、その人に頼んで食事量をコントロールしてもらってもいいでしょう。料理を大量に食べれば、カロリーだけでなく、食塩摂取量も増えるのです。