【都市対抗】三菱重工West初戦突破に貢献した北條史也 元プロは「まだこれから進化できる」と貪欲
「まずはチームが勝つこと」
北條が2安打2得点の活躍を見せた三菱重工West。投げては先発・竹田祐(明大)が145球の熱投で完投し、5対3で王子を下して3年ぶりの初戦突破を決めた。2回戦は前大会優勝のトヨタ自動車(豊田市)と対戦することになるが「相手を考えずに自分たちの野球を思い切って楽しんでやりたい」と北條。NPBとは違い、都市対抗ではトーナメントで日本一を争うが「今日、勝ったことで実感しました。負けたら終わりなので、悔いを残さずにプレーしたい」と話している。 そして「プロはまず個人がありましたが、社会人野球は勝つことで会社が盛り上がり、メディアにも社名を取り上げてもらえる。だから、自分がノーヒットでも、まずはチームが勝つことです」と続けた。 ちなみに、対戦相手の王子には光星学院高の同級生だった大杉諒暢(中部学院大)が八番・中堅手でプレーしていた。今年で30歳になる両選手だが「この年齢になっても高校の同級生が現役でプレーしてくれていることがうれしいですし、大杉も『(北條が)社会人野球に来てくれてうれしい』と言ってくれました。今日は大杉も守備で好プレーをしていましたから、お互いに良かったと思います」と話していた。 ただ、30歳はまだ老け込むには早すぎる。実は6月のJABA北海道大会を終えてからは積極的にウエート・トレーニングに取り組んでおり「社会人はプロのようにずっとシーズンが続くわけではないので、体を大きくして長打も打てるようにしたいと考えています。全体的に体を鍛えているのですが、体重は80kgから82kgになりました」とシーズン中ながら1カ月ほどで既に体重が2キロも増えている。「まだこれから挑戦できると思っています」と未来を見据える北條の野球人生はまだこれからだ。 文=大平明
週刊ベースボール