<センバツ>筑陽学園が接戦制す 野田の適時二塁打で勝ち越し
◇第91回選抜高校野球 ○筑陽学園3-2福知山成美●(26日・甲子園) 筑陽学園が接戦を制した。1点を追う四回に福島の左前適時打で追いつき、七回は四球と暴投で2死二塁とし、野田の中越え適時二塁打で勝ち越した。先発・西は制球が良くて無四球、要所を締めて2失点で完投。福知山成美は四回に神内の中前2点打で逆転するも後が続かず、3失点でまとめた先発・小橋を援護できなかった。 【今大会の全ホームラン】1試合2発 山梨のデスパイネ野村も登場 筑陽学園・江口祐司監督 西は(捕手の)進藤が大丈夫だと言ったので、代えなかった。打順は好調の野田に好機で回るように考えた。 福知山成美・井本自宣監督 六回以降になかなか出塁できなかったのが敗因。低めの球の見極めが甘く、相手投手をリズムに乗せてしまった。 ◇野田「甘いボールを狙っていた」 ○…筑陽学園の5番・野田が勝ち越し打を含む3安打と大当たりだった。二回にチーム初安打の左前打を放って先制のホームを踏むと、三回は中前打。同点の七回2死二塁では「甘いボールを狙っていた」と、真ん中に入った直球を捉えて、中越え二塁打とした。昨秋の明治神宮大会は2試合で無安打に終わった。冬場にすり足打法を変えた。左足を上げて打つようにしてタイミングが取りやすくなり「自信がついた」と喜んだ。 ◇エース小橋、143球の粘投実らず ○…福知山成美のエース小橋は143球の粘投も実らなかった。悔いたのは四球。同点の七回2死から4番・江原に対し、フルカウントから「空振りを狙った」外角低めのスライダーがわずかに外れた。さらに暴投で二進を許し、野田に決勝の二塁打を浴びた。昨秋の公式戦は65回を投げて与四死球8と制球力が持ち味。だがこの日は低めの変化球を見極められて計5四球。スタミナを奪われ、最後は制球が乱れた。171センチの右腕は「体力も制球力も足りない」と出直しを誓った。