「経験と速さを考えればユウキ一択だ」――オランダからも、角田裕毅の2025年レッドブル昇格を推す声。元Fポン王者コロネルが語る
2024年シーズンのF1も閉幕が近付いている中、来季のレッドブルのシートを巡る噂は絶えない。先日のラスベガスGPで今季のドライバーズチャンピオンを決めたマックス・フェルスタッペンのチームメイトは誰になるのか……フェルスタッペンの同郷であるレーシングドライバーのトム・コロネルが持論を語った。 【ギャラリー】“プロフェッサー”プロストに肩を並べたフェルスタッペン。偉大なる「4度のF1チャンピオン」は史上6人目 フェルスタッペンのチームメイトに関しては、セルジオ・ペレスが既に来季残留の契約を結んでいる。しかしながらペレスは不振が続いていることから解雇の可能性が取り沙汰されており、シーズン終了後に行なわれる会議でその処遇が決定されると言われている。 ペレスの後任となる可能性があるドライバーについては、複数の名前が挙がっている。2021年からレッドブルの姉妹チームに所属している角田裕毅(RB)はもちろんのこと、昨年代役としてF1デビューを果たし今季は後半戦からRBのステアリングを握るリアム・ローソンも対抗馬と見られ、さらには今季途中にウイリアムズから鮮烈なF1デビューを飾ったフランコ・コラピントも候補と言われている。 角田は今季最終戦の後にレッドブルのF1マシンをテストする予定と言われており、来季レッドブルに昇格するチャンスはあると見られるが、一方でこれまでの報道ではローソンやコラピントの名前が挙がることの方が多かったのも確か。この現状について異を唱えるのが、かつてフォーミュラ・ニッポンでチャンピオンに輝くなど日本のレースでも活躍し、現在はレーシングドライバーを続ける傍らF1のアナリストも務めるコロネルだ。 「私はいつもこう言っている。コラピントには経験がないし、ローソンにも経験がない。ここは当然彼(角田)でなければいけない」 自身の息子(ロッコ・コロネル)も現在レッドブルジュニアに所属しているコロネル。彼はさらにこう続ける。 「彼の走りを見てほしい。なぜ考慮されないのか分からない。彼は時に素晴らしいパフォーマンスを見せる。もちろんミスをすることもあるが、レッドブル陣営の中では彼が最速だ。何と言われようと構わないが、彼が一番速いんだ。速い者を選ぶというのは、レッドブルの信念だろう」 また角田がローソンらに対して昇格争いで後れをとっているとする根拠として、「レッドブルは角田が精神的にあまり強くないと考えている」などと言われることもある。ただコロネルは、現役最強のドライバーであるフェルスタッペンのチームメイトになるのであれば、精神面はいかなるドライバーにとっても懸念事項だと主張する。 「誰だってそうだ。(アレクサンダー)アルボンが消え、(ピエール)ガスリーが消え、チェコ(ペレス)も消えようとしていて、(ダニエル)リカルドも尻尾を巻いてカネのためにルノーに行った。そういうことだ」 「(フェルスタッペンに)近付いた者は誰もいない。彼が全てをぶち壊してしまうのだ」 その中で、なぜ角田を選ぶべきなのか? これについてコロネルは改めてこう語った。 「最も経験のあるドライバーを選ぶべきだ。彼が一番壊れにくいだろうと、私は確信している」 「彼が3回クルマを壊したって、それは問題ない。彼はとにかくマックスのためにマシンを速くしなければいけないからね。それが私の考えだ。彼はセカンドドライバーとして学ばないといけない」 「来年についての話をするなら、経験があって速さもあるドライバーはひとり。ユウキだ」
Ronald Vording