「奈良大文字送り火」 規模縮小で実施 戦没者慰霊と世界平和を祈る #戦争の記憶
戦没者を慰霊し、世界平和を祈る火の祭典「奈良大文字送り火」が15日夜、奈良市の高円山で行われた。今年も新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3年連続で規模を縮小。送り火の火床の数も半分に減らした形で行われたが、高円山に「大」の文字が浮かんだ。 【拡大画像】火床108基を点火させた際の「奈良の大文字送り火」(2014年撮影分)
1960年から行われ、「大」の文字は国内最大級の大きさ
この送り火は、終戦記念日に奈良県出身の戦没者29243人を供養するために1960年(昭和35年)から始まったもの。 「大」の字の大きさは、1画目が109メートル、2画目が164メートル、3画目が128メートルとなっており、国内では最大級を誇る。
火床はコロナの影響で108基から54基に減らして行われた
送り火の火床の数は通常108基となっているが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今回は半分の54基に減らした形で行われ、同日午後8時から点火。次第に高円山に「大」の文字が浮かびはじめた。慰霊祭は春日大社と大安寺で関係者のみで営まれた。 同日午後8時半ごろには火が消えていき、平城宮跡で散歩などを楽しんでいた人たちが最後まで眺める光景もみられた。