阪神・藤川新監督の素顔 人柄をひと言で表すとリーダー 糸井嘉男氏「ヘッドコーチ置かないんですか!?誘い待ってます!」
阪神の第36代監督に藤川球児氏の就任が決まった。現役時代は「JFK」の一角として05年のリーグ優勝に貢献。引退後の21年から球団本部付スペシャルアシスタントに就任し、球団運営など幅広く携わってきた。そんな藤川氏の素顔を紹介する。第1回はデイリースポーツ評論家の糸井嘉男氏。阪神で4年間一緒にプレーした“超人”が打席で感じた火の玉ストレートや、現役時代の思い出などを語った。 【写真】「日韓ドリームプレーヤーズゲーム」での藤川氏と糸井氏 笑顔弾けて楽しそう ◇ ◇ 藤川新監督の就任会見での言葉は頼もしかったですね!「僕は大丈夫、自分の決断に間違いはない」というコメントは自信に満ちあふれているようで鳥肌が立ちました。現役時代に一緒にプレーした選手が監督になって「自分も年を取ったな」とも思いますが…(笑)。藤川監督がどんなチームを作るのか、来年のタイガースの戦いぶりが早くも楽しみですね。 現役時代から藤川監督は憧れでした。日本ハムでピッチャーをやっていた頃は投手として参考にさせてもらいましたから特別な思いがあります。打者に転向して、初めて“火の玉ストレート”を目の当たりにした衝撃は忘れられません。 印象に残っているのはオールスターでの対戦です。真っすぐ勝負で三振に抑えられたのは今でもはっきり覚えています。“火の玉ストレート”は打者目線で見ると他の投手と軌道が違う。回転数も多いと聞きますし、マウンドから投げ下ろしてもボールが上に向かってくるような感覚でした。 タイガースに入って同じチームでプレーすることになった時は興奮しましたね。試合終盤、甲子園の外野から投球を見るのはぜいたくな時間でした。 藤川監督の人柄をひと言で表すと「リーダー」です。投手陣のリーダーであり、野手を含めてチーム全体を引っ張ってくれていました。言葉のかけ方も上手で、周囲への気遣いを忘れない心優しい人です。自分が現役引退を決断した時も真っ先に食事に誘ってくれてうれしかったですね。藤川監督の方が2年先にユニホームを脱いでいて、野球を辞めた後のことや、いろんな話をしましたが、内容はとてもポジティブで楽しい時間でした。 7月にはエスコンフィールドで「日韓ドリームプレーヤーズゲーム」に一緒に出場しました。久々に外野から球筋を見て懐かしかったですし、感動もしました。現役引退して4年たつのに140キロぐらい投げてましたから(笑)。改めて、恐ろしい人やなと思いましたね。 最後に、藤川監督へのエールで締めたいと思います。来年はヘッドコーチ置かないんですか!?それなら、誘い待ってますよ!電話が鳴るの待ってますから!