もうイライラ悩まない! 閉経前の月経不順はコントロールする時代!【我慢しないで快適に過ごす、閉経への道 ②】
閉経に至るまでのプロセスは十人十色。同じ経過をたどる人がいないといっていいほど、閉経の仕方は一人一人違う。予測もつかないバラバラ月経や突然の大量経血など、日常生活が快適でなくなる、むしろ支障があるという人は、我慢しないで婦人科へ! 閉経までの月経不順を乗り切る方法を産婦人科医の松峯寿美さんに伺った。
Q閉経前の月経の乱れに悩んでいるけれど、どうしていいかわからない人が多いよう
「更年期の月経はイレギュラーになって当たり前。程度に個人差はあるけれど、閉経に向かって変化していくのが普通です。 前触れもなく、突然止まってそれきりという人もいますけどね。 まず、閉経に向かっては周期がイレギュラーになります。28日周期だったものが短くなったり長くなったりバラバラだったり。期間もイレギュラーになります。経血のある日は3~8日間が普通だけど、それより短かったり(過短月経)あるいは長かったり(過長月経)。 あとは経血の量のイレギュラー。少なかったり多かったりね。量は子宮内膜の厚さが反映されるんです。1日に生理用ナプキン1枚だけというのが1週間続くなら少なすぎる(過少月経)。逆に、日中でも夜用ナプキンがあっという間にだぶだぶになっちゃう、夜は紙オムツみたいな大きなナプキンが必須…なんていう場合はやっぱり『過多月経という月経異常』よね。 これらすべてに症状の名前がついているということは、治療の対象になるということなんですよ」
Q 閉経前の月経不順で婦人科を受診してもいい?
「もちろん、だから受診していいの。治療すべきよ。 『閉経に向かっている最中だからしょうがない』『閉経までの我慢我慢』なんて思ってはダメですよ。 そもそも月経中に体から血が出るってことは大変なことなんだけど、日常生活に支障がなければ、それはとりあえず正常。月経は人間の体の摂理であって、人の体を脅かすものじゃない。 なのに、女性は月経がくるとお腹が痛い、腰が痛い、頭が割れそうに痛い…、それで家事もできない仕事にも行けない、何もできない…これはもう日常生活に支障をきたしている状態です(月経困難症)。閉経に向かっているときでもこういう症状があれば『月経異常』。症状があったら治療すべきです。 更年期で月経がいつくるかわからないのが嫌だという人もたくさんいます。『来月、海に行くから』『海外旅行に行くから』って。じゃあ生理をずらしましょうっていうのは、年齢に限らず、やっていいんですね」