障害×アートビジネスの広がりをレポート!「秋の新ドラマ、100均の商品にも採用」
障害をもつ母を幼いころからサポートしてきた元ヤングケアラーのたろべえさんこと、高橋唯さん。最近気になるのが、障害をもつかたたちのアート作品がさまざまな分野で起用されるようになったことだという。障害×アート、その最前線をレポートする。 【画像】障害のあるアーティストの作品を起用したダイソーのカレンダーほか、アート作品
執筆/たろべえ(高橋唯)さん
たろべえ(高橋唯)さん 「たろべえ」の名で、ケアラーとしての体験をもとにブログやSNSなどで情報を発信。本名は高橋唯(高ははしごだか)。1997年、障害のある両親のもとに生まれ、家族3人暮らし。ヤングケアラーに関する講演や活動も積極的に行うほか、著書『ヤングケアラーってなんだろう』(ちくまプリマー新書)、『ヤングケアラー わたしの語り――子どもや若者が経験した家族のケア・介護』(生活書院)などで執筆。 https://ameblo.jp/tarobee1515/
秋のドラマで気になるアート、作者は?
10月11日にTBSでスタートしたドラマ『ライオンの隠れ家』。主人公・小森洸人(柳楽優弥)の弟の美路人(坂東龍汰)は自閉スペクトラム症の青年で、アーティストとして働いている。美路人の描く絵画は、どれもカラフルで思わず目を奪われる。 作中で美路人の作品として登場しているのは、画家・太田宏介さんの作品だ。 太田さんは1981年に宮崎県に生まれ、2才の時に知的障害を伴う自閉症と診断された。11才の頃から絵を本格的に描き始め、現在まで多くの作品を手がけてきた。絵画展も精力的に開催しており、直近では10月15日から20日まで東京・銀座アートホールにて個展を開催していた。 また、ダイソーでも気になる商品を見つけた。個性的なデザインが際立つポーチや靴下、写真立てなど。これらのデザインは、障害のあるアーティストの作品だ。SNSでも「デザインが気に入ったので購入した」という購入報告が多く見られた。
障害をもつ作家のアート✕ビジネスが熱い!
障害のある両親と暮らしてきた筆者は、もともと障害のある人の作品に触れる機会も多かったが、最近は特に意識していなくても生活の中で普通に目に入る機会が増えているように感じる。 近年、障害のあるかたが制作したアート作品をビジネスに繋げる機運が高まっていることも、そのひとつの要因だと考えている。注目の企業の取り組みをピックアップする。