安倍元総理と“友情”を育んだ議員がいた…自民党の悪習を、安倍元総理とヒラ議員が崩壊させた話
安倍総理が送り込んだ実の弟、岸信夫氏
そこで、すべて自由民主党の衆参両院議員である参加者とにぎやかに話していると、安倍総理の実の弟さんである岸信夫さんが、ひときわ大きな身体を丸めるように入って来られました。 信夫さんは、晋三さんの父母、すなわち安倍晋太郎さんと洋子さんから生まれた末弟です。 赤ちゃんのときに洋子さんの兄、岸信和さんの家庭へ養子に入って岸姓なのです。 自由民主党の議員なら誰が来てもいいのが焼き鳥会議ですが、美酒も手伝って思わず、岸さんに「安倍総理に様子を見てこいと言われたんですか」と聞いてしまいました。 人柄がほんとうに穏やかな岸さんは、柔らかな微笑を浮かべて「はい」と仰いました。 翌日の夜、安倍総理に電話で「信夫さんは、スパイ活動ですか」とこれもストレートに聞きました。そのときは素面です。 安倍総理は「そうだよ」。さらりと仰いました。 「青山さんとみんな、なんかワイワイやってるんだね~」 スパイ活動はもちろん、ジョークです。
自由民主党がタブーにしてきた課題、根本問題に真正面から向かい合う集団「日本の尊厳と国益を護る会」
同時に、焼き鳥会議に安倍派の議員も、他派閥の議員もどんどん集まっていると、どこからか聞かれて、信夫さんに「ちょっと見てきてくれ」と仰ったのでしょう。 さすが安倍さんです。 焼き鳥会議はもはや、別室でも人数が焼き鳥屋に入り切らなくなってしまいました。 わたしは山田宏さんに「焼き鳥会議を、旧来の派閥とはまったく違う議員集団にしませんか。カネが動かず、地位の割り当てもせず、自由民主党がタブーにしてきた課題、それも根本問題に真正面から向かい合う集団です」と提案しました。 山田宏さんは度量が大きく、これもOK。 そこで衆議院から、爽やかな人柄の鬼木誠代議士(福岡)に声を掛けて3人で、これは焼き鳥屋ではなくお寿司を食べました。チェーン店のカウンターです。 その寿司屋で「よおし、タブー突破をやろう」と一致しました。 わたしは、その議員集団の名前として「護る会」を提案しました。 これは略称で、正式名称が「日本の尊厳と国益を護る会」です。 英文名は一度変更があって、現在は The Guardians to Dignity and National Interest of Japan (GDI)です。 旧来の自由民主党とその内閣のままだと、人間にも国家にもいちばん大切な尊厳が喪われ、国益も損なわれていくから、新しい議員集団がまつりごと(政)を動かし、尊厳と国益を取り戻して護る、そういう意味です。