休日課長さんの推し! 親子2代で作る「鴨汁そば」の味わいにうなる
休日課長さんが愛する「鴨汁そば」はこうして作られる
長年「ほさか」に通う休日課長さんの、最近のお気に入りが「茄子ときの子の鴨汁」だ。「取り立てて特別な食材も調理もしていません」と謙遜する2代目の治伸さん。
まずはフライパンで具材を炒めた後、鰹と昆布と醤油がベースの出汁と一緒に鍋で煮込む。炒めた鴨肉の香ばしさとうまみがつゆに染み出し、コク深い味わいのつけ汁が完成する。
「出汁に使う鰹は本節のみ、昆布は日高昆布。付き合いの長い鰹節屋に、産地問わずその時期においしくいいものを選んでもらっています。合鴨は胸肉を使用して、しっとり仕上がるように火入れしています」(治伸さん)
休日課長さん「秋頃にお店にうかがった時にこのメニューに気がつき「秋っぽいし頼んでみるか」くらいの気持ちで注文したのですが、食べてうなったのを覚えています。」
そば打ちやそばつゆ作りなど調理場での作業は、幸治さんと治伸さんの二人で分担。持ち場は特に決めず、阿吽の呼吸で調理されていく様は「さすがは親子!」といった無駄な動きのない手早さ。
休日課長さんこだわりの食し方とは?
「鴨汁そばにはせいろを合わせる」という休日課長さんのチョイスを2代目に伝えると「僕もそうですね、鴨汁にはせいろ派です」と意見が合致。
休日課長さん「まず、お水はそばを食べている間は手をつけません。薬味も最初は手をつけず、まずはつゆをひと舐め。その後そばとつゆを絡めいただき、複雑な風味が溶け出したつゆとそばの風味を堪能します。鴨、ナス、きのこはいつもその日の気分のタイミングで。薬味のネギは麺が半分くらいになってから徐々に散らしていただきます。」
温かいつけ汁にせいろをくぐらせズズッといただくと、鴨肉の野性味溢れる強いうまみと鰹出汁の香りが見事に調和。つけ汁の存在感に負けじと、咀嚼するとそばの香りも追いかけてくる。味は濃いのに角がなく食べやすく、そのおいしさに箸を口へ運ぶテンポが思わず早くなってしまう。
休日課長さん「鴨がしっとりとしていて味も良く、またナスの切り方やきのこの分量など、すべてがいい塩梅で、非常に完成された一品だなと感じます。鰹の深い味わいを感じる、辛すぎず甘すぎず、よく練れた味わいのつゆ。口に含めば、このつゆを軸に、溶け出したナス、きのこ、鴨の風味が豊かに広がります。」