イップス克服にも効果あり! 家でも簡単に実践できる呼吸法とは?【ゴルフイップス解体新書 #7】
石井 そう。実際にそこに手を当てると意識を向けやすくなります。そして最後は、5秒かけて息を吸って、5秒かけて息をゆっくり吐きます。 GD え? それだけ!? 石井 はい。この呼吸を何度か繰り返してください。 GD 簡単ですね。 石井 言ったでしょ(笑)。 GD これはどのくらい続ければ良いのですか? 石井 人にもよりますが、まずは5分ぐらいでいいでしょう。これを朝、昼、夜の3回やってみてください。昼が難しければ、朝晩の2回でもいいです。 GD これぐらいならズボラな私でもできそう……。 石井 さらに効果を高めるための工夫として、リラックスできる音楽を流しながらやったり、一番落ち着ける場所にいるイメージをしながらやるのもオススメです。 GD なんかすごく優雅な時間を過ごせている感覚です。 石井 たったこれだけのことですが、平常心といえる心身一如の状態を作り出すための立派なトレーニングになります。そして、この平常心は“見る”ことができるんです。 GD 平常心を見る?? そんなこと可能なんですか? 石井 はい。ただし、バイオフィードバックという専用ツールを使って、心拍を測定すればの話です。プロでも使っている人は少なくなく、以前、宮里藍さんが、渡米してスランプに陥ったときに、メンタルコーチに勧められて使っていたこともあります。
GD これまで「平常心が大事」と言われても漠然としすぎてイメージしづらかったのですが、自分のなかで「これが平常心と呼ばれる状態なんだ」というのが理解できれば、ラウンド中もそれを再現しやすくなる気がしました。 石井 いいですね。イップスとまではいかなくても、思わぬミスショットが出たあとや、池越えの緊張するショットを打つ前などに、この呼吸をやってみると平常心を取り戻しやすくなると思いますよ。 GD メゾネット呼吸法、今日からやります! 石井 ……「レゾナンス」なんですけどね。 ■石井 亘 いしい・わたる。ゴルフ好きのメンタルコーチ。「本来の力を発揮させる!」を信条に、20年にわたり、プロやテスト受験生、アスリート、音楽家、医師、経営者、中高生など1000人近くを指導。「メンタルトレーニング石井塾」主宰