イップス克服にも効果あり! 家でも簡単に実践できる呼吸法とは?【ゴルフイップス解体新書 #7】
イップスの克服は一筋縄にはいかないが、メンタルコーチの石井亘氏によると、イップスの症状を悪化させないための簡単かつ効果的な方法があるという。
GD イップスについてだいぶ理解が深まってきました。今回からイップスを克服するための考え方や方法について聞いていきたいと思います。 石井 分かりました。まず、以前もお話ししたように、複雑化したイップスは、完全に克服するのは非常に困難です。ですが、イップスの悪化を抑えたり、イップスの症状を出にくくするために有効な方法はあります。 GD どんな方法ですか!? 石井 平常心でいることです。 GD 平常心? なんか漠然としていますが……。 石井 ええ。でもこれが非常に大切なんです。GDさんはイップスの症状が出ると、どんな気持ちになりますか? GD まず動揺しますね。「なんで!?」という気持ちと「またか…」という思い、あとは恥ずかしくて、イライラして、落ち込んで……いろんな感情が渦巻いている気がします。 石井 はい。おそらく多くの人がそうなると思います。でも、イップスが起きたときに感情的になればなるほど、イップスはより複雑化し、症状がますます悪化していきます。 GD だから、イップスが起きても平常心でいることが大事だと。でも、実際にコースでイップスが出たら、平常心でいることなんてとてもできなさそうです。 石井 そうですよね。イップスが出ても「ああ、また出たか」ぐらいに思って淡々とやり過ごせばいい――そう頭では分かっていても、実践するのは難しいでしょう。なので、普段から平常心の状態を作りやすいように訓練しておくことが大事です。 GD そんなことできるんですか?? 石井 意外と簡単にできます。私がオススメしているのが「呼吸法」です。 GD 呼吸法! よく聞きますが、なんだか難しそうなイメージがあります。 石井 いえいえ、とても簡単ですよ。私が薦めているのは「レゾナンス呼吸法」というものです。 GD ほら、なんか難しそう! 石井 まあまあ、じゃあ騙されたと思ってやってみてください。まず、椅子に座って―― GD 椅子でいいんですね。てっきり座禅を組んだりするのかと。 石井 座禅もいいのですが、椅子でも十分ですし、慣れてくれば立ったままでもできます。まずは背中を背もたれに付けず、背筋を垂直に伸ばしてください。胸を少し張る感じで、あごを軽く引きます。 GD 面接を受けているようなイメージでピシッと座る感じですね。 石井 はい、その姿勢のまま、目を閉じて、みぞおちのあたりに意識を集中させてください。 GD みぞおちのあたり……。