【NBA】若きピストンズがレイカーズに競り勝つ、シックスマンとして絶好調のマリーク・ビーズリー「信じて打つだけ」
「レイカーズに勝ったことは自信に思っていい」
現地12月23日、ピストンズは敵地でレイカーズに117-114と競り勝った。これで13勝17敗、昨シーズンの14勝(68敗)に年内にも手が届きそうだ。 レイカーズは一時期に失速したものの、スケジュールに余裕が出たことで主力のコンディションが復調し、またディフェンスが整備できたことで勢いを取り戻した。そのレイカーズに対してピストンズはフィジカルと運動能力で圧倒。若さが良い方向に出て、ベテラン揃いのレイカーズを押し続けた。 このところエースキラーとして台頭しているマックス・クリスティは、ピストンズのエース、ケイド・カニングハムをよく抑えたのだが、それでも20得点10アシストを許した。そして、他の部分では10人ローテで誰が出て来ても強度の高いディフェンスをするピストンズが優勢だった。 その一角を担ったのがマリーク・ビーズリーだ。ベンチから28分出場して21得点5リバウンド2スティール。ハードワークしてペースを上げ、前が空いていれば思い切り良くシュートを放っていく。そのオールラウンドな能力が接戦の勝利に大いに役立った。 「第3クォーターにレイカーズが攻勢を強めたところで、落ち着いて対処できたのが勝因だと思う。コーチが僕たちに指示したように、まずはディフェンスから。僕らは相手を108点以下に抑えた試合ではほとんど勝っているが、失点がそれ以上になると成績はずっと悪くなる。それを教えられてから、みんなディフェンスを第一に意識するようになった」 その中で、ビーズリーはシックスマンとして攻撃でも結果を出している。12月に入ってからの8試合で平均18.5得点、3ポイントシュート成功率は45.7%と絶好調だ。 「これまでに多くの経験を積んできた。決めるべき場面で決められなかったシュートもたくさんある。でも、このチームではみんながどんどんパスを回してくれて『どんどん打て』と励ましてくれる。1試合で19本もの3ポイントシュートを打たせてもらった試合もあった。みんながサポートしてくれるのであれば、僕としては自分がこれまで積み上げてきた努力を信じて打つだけだ」 ビーズリーは2020年に当時所属していたティンバーウルブズと4年6000万ドル(約90億円)の大型契約を結んだ。その最終年にはジャズを経由してレイカーズにトレードされたが、レイカーズでは結果を残せず、新たな契約も勝ち取れなかった。そのレイカーズ相手にリベンジのパフォーマンスを見せて気分が悪いはずはないが、彼はあくまでチームの一員としてレイカーズに勝つ意義を語った。 「今シーズンのレイカーズとの対戦は2回で、これで2勝だ。すべての試合に勝てるわけじゃないし、勝つべき試合を落とすこともあるけど、レイカーズ相手のシリーズに勝ったことは自信に思っていい」 まだ勝率5割は見えてこないが、ピストンズは現在プレーイン圏内の10位に位置している。再建がなかなか思うように進まなかったピストンズは、ようやく良い流れに乗れたようだ。
構成=鈴木制作所