「うちの子、ゲーム依存?」と感じた保護者が最初にできること【体験談&専門家解説】
【1.子どものゲーム・インターネット環境を理解する】 「子どものゲーム時間が長すぎる」と感じた時、「しばらくはゲーム禁止!」と言いたくなってしまうこともあるかもしれません。 しかし大野先生は、「子どもの理解を得ず、衝動的にゲーム環境を奪うのは不適切」と強調します。 「頭ごなしに叱っても、やめさせるのは難しいでしょう。たとえゲームの時間が長すぎるとしても、お子さま自身が現状を変えようと思わなければ、行動は変化しないと考えられます。 また世界的には、青少年のゲーム依存の有病率は2~6%程度※であり、多少ゲーム時間が長い程度では該当しません。多くの場合は心配しすぎることはないので、冷静に対処したいところです」 ただ、心配しすぎる必要がないとはいっても、放任しすぎるのも禁物とのこと。 「ゲームは、やろうと思えば何時間でもできてしまうので、『気付けば生活の中心になっていた』『やめられなくなっていた』といった問題が起きやすいです。 また、保護者のかたが小・中・高校生のころと現在では情報環境がまったく違うことにも注意が必要です。今は小学生でも、自分専用のスマホを持っているお子さまが少なくありません。また、オンラインゲームでは常に、新しいコンテンツ、イベント、アイテムなどが供給され、注意を引き付けようとします。コミュニケーションを取る時間帯も相手も実質的に制限がありません。 お子さまが置かれた環境を理解して、放置しすぎないことも大切です」 (大野先生) ※出典 Hee Sun Kim, Gaeun Son, Eun-Bin Roh, Woo-Young Ahn, Jueun Kim, Suk-Ho Shin, Jeanyung Chey, Kee-Hong Choi, Prevalence of gaming disorder: A meta-analysis, Addictive Behaviors,Volume 126, 2022,