「うちの子、ゲーム依存?」と感じた保護者が最初にできること【体験談&専門家解説】
ゲームのよい側面を実感する子どもも多い
お子さまのゲーム時間が長いと、「勉強時間も減るし、視力低下も気になるし、やめてほしい」と思ってしまう保護者のかたも多いかもしれません。 ただ、東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所の共同研究の結果※2からは、お子さま自身はゲームがもたらすポジティブな影響を実感していることがわかります。 「するのが楽しい」「いい気分転換になる」という意見が多いのは予想しやすいところですが、注目したいのは「いろいろなことが学べる」と回答したお子さまも見られること。 大野先生も「他人とのコミュニケーションが学べる」「いろいろな知識が身に付く」といった効果は一定程度あると言います。 大野先生も、ゲームがよい影響をもたらす側面もあると説明します。 「たとえば近年流行しているeスポーツ(競技として行なうデジタルゲーム)に関する調査を行なうと、『親しい友人が増える』『自分や他人を認められるようになる』といった好影響もみられます」 ただし、ゲームからよい影響を得るには「どう取り組むか」も重要とのこと。 「eスポーツもリアルのスポーツと同じように、健康への配慮や対戦相手への敬意を持つなどスポーツマンシップをもって臨むとよい影響を得られやすい傾向があります。つまり、お子さまが『どのようにゲームをするか』も重要と考えられるのです。放任するのではなく、ゲームを通じて社会性や自己コントロール力を養うよう、指導する機会にできればよいと思います」 (大野先生) ※2 東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所共同研究「子どものICT利用に関する調査2023」より
「ゲームしすぎかも」と思った時に、保護者ができることは?
ゲームには良い側面があるとお伝えしましたが、とはいえ「やっぱりゲームをしすぎている気がして心配」というかたもいらっしゃるでしょう。 お子さまが少々ゲームにのめり込んでいても、保護者のかたが適切に働きかけることで、ほどよい楽しみ方ができるよう導くことは可能です。 そのための具体的なヒントをお伝えするので、できるところから試してみてください。