すでに記録的な積雪も 東北日本海側は「10年に一度の大雪」か 除雪作業の注意点
雪下ろしの注意点 いま一度 チェックして
屋根に積もった雪は、早めに除雪作業をしたいものです。安全に雪下ろしをするための注意点を、いま一度、確認してください。 (1)雪下ろしをする前には、雪が緩んでいないかどうか、必ず確認しましょう。新雪や、晴れた暖かい日の午後は、特に屋根の雪が緩んでしまいます。また、雪と一緒に、つららが落ちてくることもあります。 (2)はしごを使って屋根に上る場合は、はしごが動かないよう、ロープなどで、しっかり固定しましょう。はしごから屋根へ移動する時は、転落しないよう、一段と注意が必要です。 (3)雪下ろしをする際は、建物の周りに雪を残しましょう。万が一、屋根から落下した場合でも、雪がクッション代わりになってくれます。面倒でも、必ず命綱とヘルメットを装着し、滑りにくい靴を着用しましょう。携帯電話も忘れずに持って、作業してください。 大雪になると、一日に何度も雪下ろしをやることもありますが、できるだけ一人で行わず、2人以上で、声を掛け合って、安全を確認しながら行ってください。
なだれ 屋根から落ちる雪 つららの落下事故にも注意
大雪になると、なだれが発生するリスクも高まります。なだれとは、斜面に積もった雪が、重力によって下に滑り落ちる現象です。 中でも「表層なだれ」は、山に積もっている古い雪の上に、新たに積もった雪が滑り落ちる現象です。寒さが厳しい冬の時期に、山の急斜面で発生しやすく、雪庇や吹きだまりができている斜面で多く発生します。 過去になだれが発生した斜面や、積雪に亀裂が入っている所では、特に注意が必要です。 また、歩く時には、屋根の上に積もった雪や、軒先のつららが、急にドサッと落ちてくることがあります。屋根の先に、雪のかたまりが滑って垂れ下がってきている時は、雪やつららが落ちるサインです。 歩く際は、足元だけでなく、頭上にも気を配る必要があります。ぜひ、年末年始を、安全にお過ごしください。
日本気象協会 本社 望月 圭子