“日本の発酵食品”が世界中で大注目!“独特な甘み”にミシュランシェフが驚愕した「日本の調味料」とは?
ホラン千秋がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「apollostation Drive Discovery PRESS」(毎週日曜 12:00~12:25)。番組では“ラジオの中の編集部”を舞台にホランが編集長、リスナーが番組専属特派員となり、全国の食べ物やさまざまな場所にスポットを当て、日本の魅力を再発見していきます。 12月10日(日)の放送では、前回に引き続き、発酵デザイナーの小倉ヒラクさんをゲストに迎え、発酵の魅力や世界の発酵文化、さらには海外から注目を集める日本の発酵食品などについて語っていただきました。
◆発酵文化の魅力は“正解がない”
1年の半分は、仕事も兼ねて全国を巡り、行った先々で地元の方々とお話会を開いて、現地でしか手に入らないような情報を得ている小倉さん。最近手に入れた情報では、大分県の国東半島(くにさきはんとう)で聞いた麦の発酵文化の話が面白かったそうで、「国東半島は平野部が少ないので、水田が限られているんですね。そこで、暖かい時期はお米を育て、寒い時期は麦を育てる二毛作をやっていたんですけど、その麦でお味噌を作るんですよ。普通のお味噌は大豆とお米の麹で作りますが、ここでは麦の麹で作るので、麹の作り方とかも全然違っていました」と話します。 ここでホランが「普通に作るのと何が違うんですか?」と疑問を投げかけると、小倉さんは「温度のコントロールの仕方や菌の手入れの仕方とかが全然変わってくるんです。そういう全然違うテクニックを持っている人たちが、麦の発酵文化を担っているんです」と語ります。 そんな発酵文化について、ホランが「“発酵”っていうものだけを見ると、寒い地域のほうが適しているのか、暑い地域のほうがいいのか。それとも寒いところと暑いところ、それぞれ適した文化が育まれているのか……どういうシステムなんですか?」と質問。これに小倉さんは「暑いところは暑いところなりに、寒いところは寒いところなりに(特色がある)。そこに優劣はなく、その土地の良さが刻まれてくる」と返答。 さらには、「僕がなぜ発酵文化が好きなのかというと“正解がないから”なんです。大分に行くと『麦がうまい』、新潟に行けば『お米がおいしい』と感じる。それって“どちらかが一番”ではなく、そこでしか味わえないおいしさや良さがどこに行っても必ずある、というところに豊かさを感じます」と言います。