角田裕毅「何かがうまく機能しておらず苦戦した」懸命な調整でも解決せず「アップデートへの期待が外れた週末」とチーム
2024年F1スペインGP決勝で、RBの角田裕毅は、17番グリッドから3回ストップで走り、19位という結果だった。 【関連写真】2024年F1第10戦スペインGP アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)と会話する角田裕毅(RB) 角田はピットレーンの速度違反により(0.1km/h超過)、5秒のタイムペナルティを受け、レースタイムに5秒加算された。しかし後方に大きな差があったため、順位に変化はなかった。 スタートでポジションを上げ、序盤は15番手を走行するが、その後、順位を落としていき、9周目に最初のタイヤ交換を行って、最後尾に。合計3回にタイヤ交換を行うなかで、後方から浮上することができないまま、リーダーから1周遅れの19位でフィニッシュした。 テクニカルディレクターのジョディ・エギントンは、次のように一日を振り返った。 「我々の予選ポジションからではポイント獲得が簡単ではないため、レースのなかでチャンスが訪れれば、何か違うことを試す準備をしておく必要があることは分かっていた。だが、残念ながらチャンスは訪れなかった」 「裕毅はマシンバランスに満足していなかった。チームは、ツールやフラップ調整によって改善しようと懸命に取り組んだものの、それでも厳しかった」 「パルクフェルメ状態が終わった後、マシンを詳しくチェックし、何か明らかな点があるかどうかを確認する必要がある」 「今週末の全体像からして、来週末のオーストリアに向けて、大量の分析を完了する必要がある。バルセロナでのパフォーマンスが期待に届かず、シーズンここまでの全体的なレベルにおよばなかった理由を、より詳細に理解するためだ。そしてこの学習を次戦オーストリアへの準備に生かす」 ローレン・メキース代表は「ファクトリーの全員が、積極的な開発戦略の一環として、今回アップグレードの設計・製造に懸命に取り組んだ。我々は、このアップグレードに大きな期待を抱いてここに来た」とコメントした。 「残念ながら、フリープラクティス開始直後から、すべてのセッションにおいて、ペースが足りなかった」 「我々にとって今回は良くない週末だったということを否定できない。ギャップが非常に小さかったとはいえ、自分たちに競争力がなかったという事実の言い訳をするつもりもない」 「スタート位置を考えると、雨やセーフティカーといった通常とは異なる状況が必要だったのだが、実際には非常に淡々とした展開になった。ドライバーふたりはベストを尽くしたものの、我々は努力の成果を示すことなくスペインを後にすることになった」 「良い点を挙げると、2台でたくさんのテストを行い、大量のデータを収集したことだ」 「我々のグループ全体は、レッドブルリンクでの次戦までの数日の間に進歩を果たすという厳しい試練に直面している。シーズンは長いので、なかには厳しい週末もあることは致し方ない。この週末から気持ちを切り替える必要がある。落ち込むのではなく、前を向き、数日後のオーストリアで挽回することに集中しよう」 ■角田裕毅(ビザ・キャッシュアップRBフォーミュラ1チーム) 決勝=19位(65周/66周) 17番グリッド/タイヤ:ソフト→ミディアム→ハード→ソフト 厳しいレースで、苦戦しました。マシンのハンドリングが楽ではないのは明らかで、通常のような快適さが感じられませんでした。何かがうまくいっていなかったのです。何がうまく機能していなかったのかを理解するため、起きたことすべてを分析し、より強くなってオーストリアに戻ってきます。 [オートスポーツweb 2024年06月24日]