「虫が唯一のタンパク質だった」シリアで“死の収容所”の呼ばれるサイドナヤ刑務所の元収容者が証言 アサド政権下で行われていた過酷な拷問の実態とは【news23】
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シリアで取材を続ける中で出会ったのは、サイドナヤ刑務所の元収容者。「光がないため何を食べているか見えない」と過酷な実態を証言しました。 【写真で見る】シリア“死の収容所” 内部の様子 ■生存者が証言 シリア「死の収容所」で一体何が? 私たちの取材に応じたのは、「政治犯」としてサイドナヤ刑務所に収容されていたエリアス・アブドラさん。 元収容者 エリアス・アブドラさん 「サイドナヤの中を歩いていることが信じられない。それも自由に」 アブドラさんは2008年、シリアに入国しようとした際に、アサド政権に反対する人物との関連を一方的に疑われ、3年4か月の間、この刑務所に投獄されていました。 シリアで「死の収容所」とも呼ばれるサイドナヤ刑務所。刑務所の中で、一体何が行われていたのか。 元収容者 エリアス・アブドラさん 「ここが…」 足を止めたのは、自身が投獄されていた場所です。 元収容者 エリアス・アブドラさん 「何もないだろ。寝るときにはこれ(布)を使っていました。ここは寒かった。洋服がない人もいた」 この部屋で、わずかな食料を25人ほどで分け合っていました。 元収容者 エリアス・アブドラさん 「これ(容器)は食べるときに使っていた。看守はカートで食べ物を持ってくる。僕らがこれを渡すと、この中に食べ物を入れた」 ■「皮膚を焼いた後に、皮を剥がされた」数々の拷問 取材中に出会ったのは、4日前に開放されたばかりだという男性。 アブドラさん「私はここにいたエリアス・アブドラです」 カーリドさん「カーリドです」 アブドラさん「どのぐらいいたのですか?」 カーリドさん「7年です」 2人は、この刑務所で受けた拷問について証言しました。 アブドラさん「看守は水槽の中に頭を入れるように命じました」 カーリドさん「『魚を探せ!』と言って電気を流すんです」 人権団体が集めた証言によると、サイドナヤ刑務所で行われていた拷問はわかっているだけで72種類あったといいます。 報告書 「皮膚を焼いた後に、その皮を剥がされた」 「針やネジなどを鼻や唇・耳・背中・手や足の裏など、いたるところに刺された」