「死ねばいいのに...」モラハラ夫に悩む女性が、我が子をネットに晒し始めた「悲しすぎる理由」
SNSを中心に反響を呼んだ『子どもをネットにさらすのは罪ですか? 』(KADOKAWA)は、漫画家・まきりえこさんが自身の体験を交えつつ、動画配信によって歪んだ親子の関係性を描くセミフィクションだ。 【マンガ無料公開中!】『子どもをネットにさらすのは罪ですか?』を読む 本作の主人公は、パートで働きつつ、不仲の夫と別れることを夢見る主婦・山田あずさ。窮屈な日常から抜けだすため「デイチューブ」で動画配信を始めるが、娘・ふうかが視聴者からの人気を得たことで、少しずつ歯車が狂っていく。その衝撃的な内容は、ネットを中心に話題を呼んだ。 読者の中にも、軽い気持ちで子供の写真やエピソードをネットに投稿したことがある人もいるはずだ。だがそこに本当に問題は存在しないのだろうか――。 本稿では、あずさが動画投稿にのめり込んでいった経緯を通して、なぜ親は子どもの素顔をネットに晒すのか、その後大きくなった子供が抱える問題について問う。
最初は「芸能人みたい!」と喜んでくれた
毒親、モラハラ夫に悩まされ続けたことで、「私には何の取り柄もない」と自信を喪失していた主婦・あずさ。 ふとしたきっかけで動画投稿サイト「デイチューブ」を始めて3カ月。「たくさんのチャンネルの中からたどり着いて、自分の動画を見て、良いと思ってくれる人がいる」と、それだけを励みに料理の投稿を細々と続けていた。 だが、あるとき娘のふうかにチャンネルの存在がバレてしまう。
娘の映り込みが視聴者の反響を呼ぶことに
ふうかはそのうち、動画の撮影も手伝ってくれるように。それまで淡々と料理をアップしてきたあずさだったが、動画にほんの少しふうかの手が映り込んだ際に「お子さんの手ですか? お手伝いしてくれるんですね」と、視聴者からの好意的な反響が多く寄せられたのだ。 飾らない親子のありのままの姿が、視聴者たちの共感を呼び起こした。 それからは、ふうかの気配を出すとコメントが付くようになり、好意的なリピーターが増え、あずさのチャンネルの登録者は徐々に増加していった。