【バスケ日本代表】「八村と渡邊に頼るバスケは勝てない」馬場雄大が語った“東京”の反省と必要な気構え 仏の224㎝・ウェンビー対策にも言及
仏の規格外の高さ想定「止まることができた」
本番への気構えの他にも、馬場は自身に求められるプレーにも言及した。 想定しているのは224cmの“ウェンビー”ことビクター・ウェンバンヤマ、216cmのルディ・ゴベアらを揃え、規格外の高さを誇るフランスである。韓国戦で意識したのは「止まること」だった。どういうことか。 「ドライブに行っても、ランニングステップでシュートまで行ってしまうとウェンビーやゴベアに(ブロックで)合わせられてしまう。そこでちゃんと止まって、他の選手にフィード(攻撃できる状態の選手にパスを出すこと)するということをずっと練習してきました」 相手ディフェンスを収縮させるためにペイントタッチの意識を高く持つことは重要だ。ただ、サイズの大きなチームを相手にどこまで深く進入するかは、状況ごとでの精度の高い判断が求められる。韓国戦の馬場は、2試合を合わせてわずか4得点。消極的に見えた人もいたかもしれないが、本人としては明確な意図を持ってのプレーだったのだ。 「自分のマークマンにどうアタックをするかというところをすごく考えています。韓国はサイズが僕と似てる選手が多い中でうまくできない部分もありましたが、いつもだと流れてターンオーバーになってしまう場面でも止まれたので、やろうとしていることができたのは自分の中で良かったです」 比江島と同様に「八村と渡邊にディフェンスが寄り、オープンショットは増えると思う。それを決め切れるかは一つ課題だと思っています」とも語り、オフェンスにおける自身の役割を見詰める。 オリンピックで味わった悔しさは、オリンピックでしか晴らせない。本番に強い男として知られる馬場。強化試合で張った伏線を、パリの地で見事に回収することができるか。各選手が八村、馬場に負けない存在感を発揮し、“東京”との違いを出せれば、3年前に比べてチーム力が格段に上がることは間違いない。
長嶺 真輝