エンジン載せ替えて「劇変」したクルマ 性能やキャラクターが変わった名車たち 31選 後編
タルボ・サンビーム
タルボ・サンビーム(Talbot Sunbeam)のほとんどのモデルには、ヒルマン・アヴェンジャーに使用されていた1.3Lまたは1.6Lのエンジン、あるいはヒルマン・インプのエンジンをベースにした928ccのユニットが搭載されていた。例外は、ロータス製の2.2L 16バルブエンジンで、ジェンセン・ヒーレーやロータスが生産した複数のスポーツモデルで使用されるシリーズのものだった。 この最高出力150psのエンジンを積んだタルボ・サンビーム・ロータスは、モータースポーツで活躍を見せる。四輪駆動が全盛となる直前の時代、サンビーム・ロータスは1981年の世界ラリー選手権でマニュファクチャラーズタイトルを獲得したのだ。
オペル・シェベット
シェベット(Chevette)は当初、オペル・カデットをベースにした小型ハッチバック車(後にセダンとワゴンも発売)だった。ほぼすべてのモデルに排気音1256ccのエンジンが搭載されていたが、オペルは前述のタルボと同様に、ラリー用にさらにパワフルなバージョンを開発することでブランドの宣伝を図った。 オリジナルのエンジンでは不十分であったため、2.3Lの「スラント4(Slant-4)」エンジンに16バルブのシリンダーヘッドを追加し、シェベットHS(写真)を作り上げた。後に登場したHSRにも同様の設計が採用され、オーバーフェンダーを含むグラスファイバー製パネルを装備するなどアグレッシブな外観となっている。
執筆 AUTOCAR JAPAN編集部