AIやXRを使いこなす「Z世代」、企業はどう生かすべきか
巨額の報酬を稼ぐインフルエンサー
若者向け金融リテラシーサイトのGreenlight(グリーンライト)によれば、フォロワー数が50万人から100万人のマクロインフルエンサーのなかには、1回の投稿で150ドル(約2万2500円)から3500ドル(約52万5000円)を稼ぐ人がいるという。また、TikTokのフォロワーが1億人を超えるダンサーのチャーリー・ダミリオや、歌手で俳優のアディソン・レイといった超有名スターとなると、年間の稼ぎは何百万ドルに上る。 Z世代は、こうしたことを十分に把握している。そしてその多くは、インフルエンサーが独占する市場で目立つために必要なテクノロジースキルをせっせと磨き、その専門知識をキャリアでも生かしていきたいと考えている。企業で働く従来型の働き方をまったく回避することを目指す人もいる。 企業にとって、こうしたトレンドが意味するところは大きい。Z世代は、その高度なAIとXRのスキルにより、ユニークな特質と適応性を備えた存在となるだろう。そして、こうした能力を職場で活用し、それが評価されることを期待するだろう。企業は今後を見越して、たとえ中規模企業であっても、Z世代を効果的に育成・戦力化し、彼らの、AIとXRの能力を発揮させるにはどうすればいいのか、戦略を立てなくてはならない。さらに、サイロ化された部署内だけでなく、ビジネス全体で協力しながらこうしたスキルを活用し、イノベーションを推進したいと望むZ世代の思いに応える必要がある。 要するにZ世代は、労働市場に参入した時点ですでに、最もデジタルに精通した従業員になるだろう。そして、あらゆる職務で、テクノロジーを即座に生かすはずだ。また、企業側に対しては、適切かつ将来性のある方法で、彼らのポテンシャルを認め、生かすことを期待するだろう。
Tim Bajarin