宮田選手「代表辞退」に現地も驚き、フランスの未成年飲酒喫煙はどうなっているのか「一昔前は高校の教室でも吸ってた」
●「宮田笙子ショック」はフランスにも届いた。「フランス人弁護士の同僚もびっくり」
――19歳の宮田選手が飲酒・喫煙による代表行動規範に違反したとして、代表を辞退しました。どう受け止めていますか 五輪の日本代表に選出された19歳の女性選手が、代表辞退となったニュースは、フランスのメディアでも大きく取り上げられています。 うちの事務所のフランス人弁護士たちとも話したのですが、みんなすごくびっくりしています。 日本では飲酒・喫煙は20歳からというルールは理解できますが、だからといって国外から日本に呼び戻して聴取したり、代表辞退になるとは驚きです。 飲酒・喫煙した20歳未満の責任を考える場合、販売したり吸わせた側に責任があるわけで、本人が罰せられる理由があるかは疑問に思っています。そのうえ彼女はトップアスリートで、オリンピックのメダル候補でもあったため、代表を辞退する結果は残念だとも思っています。 20歳未満の飲酒・喫煙を禁止するのは、彼ら彼女らの健康と成長を保護するためです。 今回出場できなくなったことで、彼女のトップアスリートとしてのキャリアも止まる可能性があります。それが彼女の未来を守ることにつながっているでしょうか。 【プロフィール】 マージュ パスカル・聡平(まーじゅ ぱすかる そうへい)弁護士 外国法事務弁護士(パリ弁護士会・第二東京弁護士会)。フランスのパリ第2大学卒業。現地企業に勤務後、2016年にフランスで弁護士登録。フランスの法律事務所を経て、現職。外国法事務弁護士として2021年登録。国内外のM&A、法人設立、ジョイントベンチャーの設立をはじめ、コーポレート・商業取引における各種契約及び規制分野(GDPR、IT関連等)に経験を持つ。 事務所名:LPA外国法事務弁護士法人 事務所URL:https://lpalaw.jp/jp/