爽快感にブラボー!24年愛した「マツダ RX-7」との別れ 傘寿を前に車を愛した女性の決意と愛車との最後の日々
まもなく80歳の傘寿を迎える女性の趣味は「車」。その人生の傍らには大好きな車の存在があった。そして車と共に人生を走ってきた彼女にはこれまで秘めてきた「決意」があった。 【画像】79歳のおばあちゃんが「マツダ RX-7」に夢中になったきっかけはあの大人気作品だった!
RX-7との出会いは大人気の漫画
長崎市に住む西本尚子さん・79歳。2024年12月に80歳の傘寿を迎える。 自宅には5匹のネコを飼い、ピアノや朗読、コーラスなど多趣味で、ほぼ毎日出かけ、忙しい日々を送る。そして特に、長年愛してやまないのが「車」だ。今の愛車は銀色に輝く「マツダ RX-7」。 ロータリーエンジンを搭載したスポーツカーで、若い世代にいま特に人気の車種だ。RX-7を選んだきっかけとなったのが“ある漫画”だった。 西本さんはアニメの『頭文字D(イニシャルディー)』を見てくぎ付けになったという。「バトルするときにすごくかっこいいの」とRX-7を見た時の様子をうれしそうに話す。 頭文字Dは、峠で自動車を高速で走らせる走り屋の若者たちのバトルを描いた漫画で、ヤングマガジンで連載が始まった1995年からの累計発行部数は5600万部を誇る大人気作品だ。 数多くの名車が登場する中、主人公と共に戦う仲間がバトルの時に乗っていたのがRX-7だった。RX-7を見た時、西本さんは瞬時に「これに乗りたい!息子から『マツダの車』と教えてもらい、その後すぐに買いにいった」という。長崎県内すべての車販売店を探し回り、ようやく見つけ、55歳の時に購入してから24年間大切に乗り続けてきた。 RX-7の乗り心地を西本さんは「地面に吸い付く感じでさーっといく何ともいえない爽快感がたまらない。自分が運転して自分が体感しているのがいいですね。ほんと気持ちいい、ブラボーって感じ」と目を輝かせながら話す。
約60年のカーライフ人生を共に歩んできた愛車たち
西本さんの車好きは20代に始まる。 人生初の愛車は「トヨタ パブリカ800」だった。約60年前に当時50万円ほどの代金を一括で支払い手に入れた。21歳で免許をとった時に「免許をとったら車が欲しくて欲しくて、親は危ないからだめと言うんだけど、言うこと聞かず自分ですぐに買ってしまった」と当時を振り返る。 結婚して家族が増えた23歳の頃には「トヨタ コロナ」や「コロナ クーペ」に乗り換え、愛する家族と車と共に人生を歩んできた。 歴代の愛車たちと旅に出たこともある。これまでに鳥取までの800kmを一日で移動したり、高松や鹿児島までを西本さんの運転で夫婦で旅行したりと、たくさんの思い出を紡いできた。 免許返納まで残り1年となった2024年1月からは、できるだけ愛車との思い出を写真に残したいと、春は桜、夏は入道雲と、車との写真を撮影した。