ウーブン・シティが今秋から本格始動!! 豊田章男会長が語った未来都市のスゴい中身
■6000件以上の問い合わせからまずは5社と実証をスタート
豊田章男会長の長男でウーブン・シティのトップを務める豊田大輔さんがウーブン・シティの今とこれからを説明してくれた。 モビリティというと「クルマ」のイメージが強いが、ヒト、モノ、情報、そしてエネルギーの4つに分けることで、「モビリティの拡張」が可能になり、新しいプロダクトやサービスが生まれていくという。 例えばクルマは動いているのはほんの5%で残りの95%は動いておらず、その時間をどう活用して価値を生み出すかといったことも、ヒト、モノ、情報、そしてエネルギーに分けて考えることで新しい見方が生まれ、さまざまな可能性が考えられるという。 モビリティがヒトや社会のためにできることを増やす、そんな実証を進めるのがウーブン・シティだという。また実証はリアルとデジタルを融合させることで、さまざまな「化学反応」が期待できるという。 ではどんなふうに運営されていくのだろうか。ウーブン・シティではインベンターズ(Inventors)と呼ばれる発明家が活躍する場所になる。インベンターズはトヨタやトヨタのグループ会社だけでなく、スタートアップや同じ志を持つ企業、そして個人も含まれ、トヨタが培ってきた「ものづくりの知見」やウーブン・シティを運営するウーブン・バイ・トヨタの持つ「ソフトウエアのスキルを活かしたツールやサービスの仕組み」を提供することで、新しい価値を生んでもらおうというわけだ。 そのインベンターズには6000件の問い合わせがあったなか、まずダイキン工業、ダイドー・ドリンコ、日清食品、UCCジャパン、増進会ホールディングの5社がウーブン・シティで実証実験を開始する。なおスタートアップや起業家、大学などの教育機関からの応募は今夏を予定しているという。 インベンターズの実証に協力する住民やビジターをウーブン・シティではウィ―バーズ(Weavers)と呼び、インベンターズにフィードバックを行っていく。そのウィーバーズの第一弾がトヨタとウーブン・バイ・トヨタの関係者とその家族100名弱が今秋から入居し、具体的な実証実験を始めていく。 なお、居酒屋やコンビニといった暮らしの上で欠かせないサービスについても実証したいテーマと要望があれば検討していきたいというから、実証のテーマの幅は大きくなっていきそうだ。 「未来を紡(つむ)ぐ」ウーブン・シティがいよいよ始動する。その可能性を考えると興味は尽きない。