睡眠時間は細切れでもトータルで考えればOK!【40代、50代・疲れ知らずの体をつくる生活術③】
2.昼寝を活用してトータルで睡眠時間を確保する
仕事が忙しい、自分磨きのための勉強、家族の世話や介護などで、十分な睡眠時間が確保できないという人も少なくないだろう。 「人間には1日7時間の睡眠が必要といわれています。年齢や季節などで多少異なりますが、少なくとも6時間は寝たいものです。 それだけの時間が確保できない人は、昼休みや通勤時間などに少しずつ仮眠をとって、トータルで6~7時間を目指しましょう。特に、昼12時~15時の間に20分ほどの仮眠をとると、脳や体の疲労回復にとても有効です。 ただし、1回の仮眠は15~20分にとどめ、夕方以降は夜の睡眠に影響が出るので避けます。眠らなくても、目をつぶるだけでも効果はあります。 一方、8時間以上の睡眠、休日の寝だめは逆に疲労感を生むこともあるので避けてください」
3.パジャマにこだわる!素材はシルクがベスト
部屋着や運動着などで寝ている人はいないだろうか? 実は、何を着て寝るかで、睡眠の質が大きく変わるのだと工藤先生。 「パジャマと部屋着や運動着とでは目的が違います。パジャマには肌触りがよくて、汗の吸湿性や放出性がいい素材、体を締めつけない着心地のいいデザインであることが必要です。これらを考えると、私がすすめているのはシルクのパジャマです。 季節や個人差はありますが、人は寝ているときに約1ℓの汗をかくといわれています。シルクは汗の吸湿性と放出性が高く、夏は涼しく、冬は暖かいという特性があります。 ナイロンなどの通気性の悪い素材だと、ベッド内の温度や湿度を快適に保てないため、自律神経が乱れて睡眠の質を下げ、疲労回復を妨げます。 シルクのほかによいと思うのがガーゼ素材。これも肌触りがよく、汗を吸い、熱がこもりにくいので、特に夏におすすめです。 ちなみに冷え症で靴下を履いて寝る人がいますが、足の先から熱の放出ができず、よい睡眠を妨げる可能性があります。冷える場合は足先があいたレッグウォーマーがいいでしょう」
4.入浴は寝る1~2時間前にぬるめの湯が鉄則
「人の体は寝る前に体の深部体温を下げることで、眠気を誘い眠る準備をします。眠くなると手足の先が温かくなるのは、手足の皮膚表面の血管を開いて熱を放出させているからです。 深部体温の下がり幅が大きいほど脳の温度が下がり、入眠しやすくなります。そのためには、寝る1~2時間前にお風呂に入って体を温めておくことをおすすめします。 湯の温度は季節にもよりますが38℃前後が目安。温度が高すぎると交感神経が活発になるので逆効果。長風呂も体温が上がりすぎる可能性があるので避けたいもの。 湯船につかるのは、ぬるめの湯に10分を目安にしてください」