【香港】金専用金庫、中東や東南アの投資家ら誘致
香港政府金融サービス・財務局の陳浩濂(ジョセフ・チャン)副局長は6日、香港に金(ゴールド)を保管するための専用金庫を新設する計画について「中東や東南アジアなどあらゆる国・地域の投資家と金保有者を香港に誘致することができる」との認識を示した。 立法会(議会)議員への書面答弁。陳氏は、専用金庫の新設を通じて保険や検査、物流といった市場の拡大を図るとともに、担保としての金の活用推進やデリバティブ(金融派生商品)取引の拡大を進め、段階的に生態圏(エコシステム)を構築すると説明した。 陳氏によると、同局は年内に金取引のハブ化に向けた作業部会を新設する。金取引の仕組みや規制に関する枠組みの最適化に取り組むほか、香港の金市場を世界に売り込む。作業部会のメンバーは、香港取引所(HKEX)や貴金属取引を行う香港金銀業貿易場の職員らで構成する見通し。 政府トップの李家超(ジョン・リー)行政長官は10月に行った施政報告(施政方針演説に相当)で、香港を金取引のハブに育てる方針を表明している。