【タイムカプセル911】走行距離449キロのほぼ新車状態の「ポルシェ911(993)カブリオレ」しかしオークションでは2度とも落札されなかった・・・
多くのタイムカプセルとは異なり、「993」は定期的に整備されていた。例えば、2023年春には、オイルとスパークプラグの交換を含む大規模な整備が行われた。さらに、ブレーキラインが交換され、新品のミシュランタイヤ(DOT 2023)が装着された。理論上は、「993」は走行可能で、長距離の旅にも出かけられるはずだ。ただし、あくまでも「出かけられる」という表現にとどめているのは、そうすると車の理論上の価値が下がってしまうからだ。もしあなたが「993」のオープンカーでクルージングを楽しみたいのであれば、すでに十分な走行距離を走っている車を購入した方が良いだだろう。一方、この「993」は裕福なコレクターたちの投機対象となり、悲しい運命をたどるかもしれない。
ヴァルター ロールは燃料キャップだけでなく、ダッシュボードにもサインをした。
少なくともディーラーはそう期待している。しかし、ミントコンディションの「993カレラMT」には、明らかに適正な顧客が現れない。最高入札額は約15万ドル(約2,350万円)、つまり約14万3,000ユーロ(約2,316万円)相当だった。明らかに、ディーラーはもっと高い値を期待しており、非公開の最低落札価格を設定していたため、結果的にはこの「911」は落札されなかった。
2度目の販売
興味深いことに、この272馬力の「993」は、8月に同じディーラーがbringatrailer.comで販売しており、その時点では走行距離はわずか278マイル(447キロ)だった。その時の最高入札額は18万993ドル(約2,830万円)で、現在の落札価格よりも3万ドル(約470万円)ほど高かったが、4ヶ月近く前に高い最低入札価格が設定されていたことは明らかである。このようなタイムカプセルに有利なように、市場は発展していないようだ。そして、すべてのドライバーにとっての経験則は、走行距離が8万キロから10万キロの「ポルシェ993」を購入することだ。お金を節約できるだけでなく、走行距離が増えるごとに価値がどれほど急激に下がるかを心配する必要もなくなる。
Jan Götze
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