国民も「大ブーイング」の石破総理、ここにきて「トランプ」と「習近平」にも無視されはじめている…!
脅威となるトランプの「超自国主義」人事
「トランプ色が全面に出た、興味深くてわかりやすい人事」(元FOXテレビプロデューサー) 俗に「トランプ寄り」と言われるFOXテレビの元プロデューサーの言葉だが、これまで明らかになった人事の顔ぶれを見れば、トランプ氏が何をしたいのかが実によくわかる。 〇副大統領J・D・バンス(40) ミニ・トランプ。「ウクライナ戦争にはお金がかかりすぎている」と非難。外交強硬派。 〇国務長官マルコ・ルビオ(53) 中国とイランに厳しい姿勢。ウクライナ戦争を厳しい選択をしても早期終結させる方針。 〇国防長官ピート・へグセス(44) 退役軍人でFOXテレビ司会者。アフガニスタンで従軍。性的暴行容疑で捜査を受けた。 〇政府効率化相イーロン・マスク(53) テスラCEOやX(旧Twitter)会長を務め、スペースX創設者。政府予算大幅カットで職員削減を打ち出す。外交やIT政策でも政権に強く関与か。 〇財務長官スコット・ベッセント(62) ウォール・ストリートの投資家。不公正な貿易不均衡の是正と大型減税延長に着手か。 〇商務長官ハワード・ラトニック(63) 実業家。政権と金融業界のパイプ役。高関税の推進で国内製造業の再生を強硬に進める。通商代表部でも重責を担う。 〇環境保護局長官リー・ゼルディン(44) 元下院議員。「脱・脱炭素」路線を推進。化石燃料で自動車産業を活性化させる方針。 〇エネルギー長官クリス・ライト(59) 燃料採掘企業CEO。気候変動危機の否定論者で化石燃料開発の強化を主張。 〇大統領首席補佐官スーザン・ワイルズ(67) 初の女性首席補佐官。大統領選挙で選挙対策本部長。裏方に徹するトランプの忠臣。 〇大統領補佐官(国家安全保障担当)マイク・ウォルツ(50) 陸軍特殊部隊「グリーンベレー」出身の初の下院議員。中国を「敵対国」と位置付ける。 〇国連大使エリス・ステファニク(40) 副大統領候補に目された下院議員。トランプ氏の「力による平和」路線に同調。 〇駐イスラエル大使マイク・ハッカビー(69) 大統領選挙出馬の経験。イスラム組織ハマスに厳しい姿勢を示す強硬派。 * 他にも、厚生長官に起用されるロバート・ケネディ・ジュニア氏や司法長官に就くパム・ボンディ氏ら、いずれもトランプ氏に忠誠を誓った「ひと癖ある論客」ばかりだ。 トランプ氏が勝利した後、お祝いの電話で、イスラエルのネタニヤフ首相や韓国の尹錫悦大統領に後れをとり、わずか5分で終わってしまった石破首相。トランプ氏は早速、中国に10%、メキシコ等に25%の追加関税を課す方針を示している。 日本も例外ではない。「石破政権ではアメリカとも戦えない」…そう感じてしまうのである。
清水 克彦(政治・教育ジャーナリスト/びわこ成蹊スポーツ大学教授)