いまが旬!?大阪でも食せる香川産「オリーブハマチ」とは
オリーブハマチをご存じだろうか。香川県産のオリーブの葉の粉末を混ぜた餌で育てた養殖ハマチのことだが、このオリーブハマチが今、旬を迎えている。そんな事情もあって、このほど「さぬきうまいもん祭りin大阪」なるイベントが「ホテル日航大阪」(大阪市中央区)で催された。香川県知事やオリーブハマチ生産者、さぬきワイナリー工場長、香川県住みます芸人などが登壇し、「うどん県。それだけじゃない香川県プロジェクト」の一環としてさまざまな発表を行った。関係者らは「香川県はうどんだけではありません。旨みが凝縮されたオリーブハマチやオリーブ牛、オリーブ夢豚、さらにワインの味を楽しんで下さい」と話している。
ハマチ養殖は香川県を発祥として全国に
このイベントは、香川県の県産食材の認知度の向上、販路拡大を図るため、報道機関などを対象とした香川県産食材を使った料理の発表会だ。オリーブハマチ、オリーブ牛、オリーブ夢豚、オリーブうどんなど、ホテル日航大阪シェフによる数々のメニューが登場し、プレゼンテーションや試食会も行われた。 浜田恵造香川県知事、辻村修香川県議会議長、オリーブハマチ生産者の嶋野勝路氏、さぬきワイナリー工場長の竹中剛氏、香川県住みます芸人の梶剛(吉本興業所属、うどん県関西観光交流局本部長)らの説明とともに、クリスマスに味わう「オリーブハマチ」と「さぬきワイン」の新提案などもあった。 ハマチ養殖は香川県を発祥として全国に広がったものだが、世界で初めてハマチ養殖の事業化に成功した野網和三郎氏の生誕100年と、ハマチ養殖80周年という節目を記念し、2008年に香川県でオリーブハマチの研究が進んだ。
香川県住みます芸人「長時間鮮度が維持」
オリーブハマチとは、香川県特産のオリーブの葉の粉末を添加した餌(モイストペレット)を20日間以上与えた養殖ハマチのこと。オリーブの葉には、抗酸化作用の強いポリフェノールの一種が豊富に含まれており、この餌でハマチを飼育すると、酸化・変色しにくい肉質へ改善され、鮮度が維持されて美味しくなるという。 当初(2008年)は生産量1万尾だったというが、2015年には生産・販売が27倍の27万尾になるなど、随分と人気が高まっている。 オリーブハマチ生産者の嶋野勝路氏(香川県かん水養殖漁業協同組合・代表理事組合長)は、こう話す。 「オリーブハマチは開発試験段階からかかわり、研究を重ねて2008年、高松に1万尾を出荷した。それで火が付いたんです。続いて徳島にも声をかけて、徳島でも販売。5年前から大阪や東京の百貨店でも販売している」 さらに続けて「おそらくスーパーでは夕方5時が来たら(ハマチなど)2割引き、7時が来たら半額になります。でも、オリーブハマチは鮮度が変わりません。香川県でハマチが県魚に指定されて20周年記念。旨みが凝縮されたのがオリーブハマチです」とアピールした。 同じく、香川県住みます芸人の梶も、モニターで紹介しながら、「オリーブハマチは何がスゴイか。何かと言うと、大きく2つ、『長時間鮮度が維持』『臭みがなく、脂がのっているのにさっぱり』。これには理由がありまして。オリーブの葉に豊富に含まれている、抗酸化作用の強いポリフェノールの一種『オレウロペイン』、オレウロペインというのがありまして、それの効果でこういうスゴイことになってます」などと説明した。
大阪市内の複数のレストランでも食せるように
また、ハマチだけでなく、「オリーブ牛」も披露された。これは瀬戸内海の温暖な気候で育った讃岐牛に小豆島のオリーブの搾り果実を与え育て上げた黒毛和牛で、コクがあり、口のなかでとろけるような柔らかさ、しかもヘルシーだ。 大阪では阪急阪神百貨店などで販売しているほか、市内の複数のレストランなどでも食せる。これも試行錯誤を重ね、ようやく誕生したという。 他にも、オリーブ夢豚、香川県産の本格ワイン「さぬきワイン」の紹介や、うどんを食べすぎて脳がうどんになったという“つるキャラ”「うどん脳」も登場し、香川県の「うどんだけじゃない」をPRした。 (文責/フリーライター・北代靖典)