東日本大震災から5年 南相馬市長が17日に会見(スピーチ)
子どもたちの99.86%からは放射性物質は検出されていない
加えて南相馬市の場合は平成23年の、2011年の7月から子どもたちも含めたホールボディカウンターの内部被曝検査をやっています。今現在、子どもたち7割以上戻っておりますけれども、子どもたちの99.86%からは放射性物質は検出されておりません。このように徹底した健康管理をしながら、そしてなおかつ一昨年から2年間にわたって、幼稚園・保育園料等の無料化をしたことで、1年間に幼稚園、保育園に入る子どもたちが200人以上増えていて、現在は待機児童が90人を超えるまでになっています。待機児童のうちの90人を超える内訳については、0歳児から2歳児がこれだけ多くなっているということが現状であって、いまは南相馬市の悩みは、保育所を確保しながら保育園の再開をもっともっと増やしていくということが、課題の1つになってきています。 皆さんご存じかと思いますけれども、南相馬市は20キロ圏内の警戒区域の解除に、川内村、田村市と同様に平成24年、2012年の4月から警戒区域を解除して復旧に邁進してきました。20キロ圏内に1万4,000人の居住人口が当時おりましたので、避難指示20キロ圏内かかった中では、浪江に次いで多いのが南相馬市なんです。南相馬市はいち早く復旧をしてきて、除染活動にも取り組んできていて、今年27年度内にほぼ住宅除染は終える予定です。避難指示区域内の、今、解除に向けての課題解決が最大の課題であります。 南相馬市の場合は、一昨年の4月から病院の診療も20キロ圏内で再開をしておりますし、小売店についても市が直営で、昨年から再開をしてきています。昨年の7月から、特例宿泊に加えて、解除までの準備宿泊が続いておりますけれども、20キロ圏内ですが。ここに登録している居住人口は1,600人を超えるまでに。 多くの人に戻っていただいて、復旧、復興に携わっていただきたいというのは、私たちの考えではありますけれども、ただ5年たってしまうと、若い世代を中心に市内外に自分の住むところを、また家を構えてもうすでに住んでいる人たちも多くなっているのは事実です。その一方で、年配の方々を中心に、一刻も早く応急仮設住宅から出て、また借り上げ住宅から出て、自宅に戻って生活を再建したいというふうに望んでいる市民も多く出ているのも事実です。