サウナではどこに座るべき?自宅でできる「究極の入浴術」は? お風呂のプロが解説する、最強の入浴方法
「昼風呂」で深いリラックスを
最後に、温泉はもちろんスーパー銭湯にも行く暇や余裕がないという人へのお勧め入浴術を紹介したいと思います。 それは「昼風呂」です。日が明るいうちに、自宅の浴槽にゆっくりと漬かる。出た後しっかりと体を拭き、十分に水分補給をしてから真っ暗にした部屋で布団にくるまり数十分ゴロゴロする。入浴で血流が良くなった後に、暗くて静かで、刺激のない部屋でのんびり過ごせば、車のエンジンとブレーキに例えるとブレーキにあたる副交感神経が優位になり、えも言われぬ深いリラックス効果が得られます。そこに「昼酒」と同様、日中からちょっとしたぜいたくを味わえているという快感が加わって最高の気分を満喫できます。 ただし、“リスク”がひとつだけあります。気持ち良過ぎてそのままずっと寝入ってしまう――。この点だけには注意してください。 早坂信哉(はやさかしんや) 東京都市大学人間科学部教授。1968年生まれ。温泉療法専門医。自治医科大学医学部卒業、同大大学院医学研究科修了。浜松医科大学医学部准教授、大東文化大学スポーツ・健康科学部教授などを経て東京都市大学人間科学部教授に。入浴の健康効果を医学的に研究し続けている第一人者。『最高の入浴法』(大和書房)などの著書がある。 2024年4月25日号 掲載
新潮社