内閣不信任案否決 首相「先送りできない課題に全力で取り組む」
衆院は20日の本会議で、立憲民主党が提出した岸田文雄内閣に対する不信任決議案を自民、公明両党などの反対多数で否決した。日本維新の会や共産党、国民民主党、教育無償化を実現する会、社民党は賛成に回った。れいわ新選組は棄権した。 【図解でわかる】そもそも選挙の仕組みとは 立憲の泉健太代表は内閣不信任案提出の趣旨弁明で、19日に成立した改正政治資金規正法について「抜本的な政治改革に踏み込めず、検討項目ばかりのやったふりでしかない」と指摘。その上で「岸田首相では政治不信に正しい処方箋を示すことができない。改革もできない、(衆院)解散を求めてもできない首相であれば退陣すべきだ」と訴えた。 自民の西銘恒三郎元沖縄・北方担当相は反対討論で「我が党は責任政党として、政治活動の自由と政治資金の透明性を両立した政治資金規正法改正案を国会に提出し、幅広い賛同を得た上で成立させた。禁止、禁止と聞こえの良い看板ばかりを掲げた無責任な野党とは覚悟も中身も全く違う」と主張。「不信任には全く当たらない」と反論した。 岸田首相は不信任案の否決後、首相官邸で記者団に「今後は政府・与党結束して、引き続き政治改革をはじめ先送りできない課題に全力で取り組んでいきたい」と語った。 通常国会の会期は23日まで。21日に衆参両院でそれぞれ閉会中審査の手続きを行い、事実上閉会する。首相は閉会を受け、21日午後に記者会見を開く。【源馬のぞみ、内田帆ノ佳】