追い上げる斎藤側を猛批判「謎の立憲新人議員」はダイヤモンド社社員と二刀流…「前知事は自己保身に走った」指摘にN党立花が激怒
退路を断つ覚悟でいたが、断たない決断をしたらしい
退路を断つ覚悟でいたが、断たない決断をしたらしい。今回の衆院選で比例賦活当選を果たしたが、ダイヤモンド社によると岡田氏は休職扱いで、まだ退路は断たずに議員を続けている。ダイヤモンド社は私の古巣プレジデント社の長年のライバルであるが、プレジデント社にはこうした規定はなかった。 こうした社内規定は、非常に面白いと思うし、社員が議員になれば、事業にとってもプラスになることもあるだろうから、一般企業も規定に取り入れてもいいかもしれない。ただし、岡田議員自身は退路断つと言っておいて断たなかったわけで、これは「自己保身」であろう。斎藤前知事を「自己保身」に走ったと糾弾できる立場にはない。 ちなみに岡田氏はみんかぶ編集部の取材に「当選後に会社側から、公職に就いた社員が休職できる『公務休職』という制度があるとの提案があり、これに従って届け出をしました。なお給与・賞与の支払いの一切ない制度となるよう調整してもらっています」と回答している。 しかしダイヤモンド社社員は匿名で首をかしげる。 「この制度の存在をほとんどの社員が知らなかったので、会社を辞めない岡田氏に驚いている人が多いです。当然、当選したら辞めると思っていたので……。今も社内規定上、給与も賞与も100%支払われることになっているのですが、さすがに社内からも『おかしい』と反発が出ており変更の方向で進んでいます。もともとあってもなかったような規定ですが、それを変えるのにも会社が労働組合と協議するなどの適切なステップを踏まなくてはいけません。社内では『規定変更までさせるのだったら潔く会社辞めろよ』という声が日に日に強まってきているように感じます」
黒とも白ともつかない人間を犯人扱いしていいのか
岡田氏は「退社も考えましたが、世襲や資金力のない社会人でも選挙や政治に挑戦し、落選しても、元の勤務先などに戻りやすい習慣が広く社会に定着することで、政治参加のハードルを下げる一助となり、政界の人材の流動化につながればと考え、公務休職を届け出ることとしました。『退路を断っていない』といった批判があることは承知していますが、今後の活動を通じて有権者のみなさまの期待に応えていきたいと考えています」とも述べる。 それにしても「クロ」ではない斎藤前知事に対して、なぜ議会は全会一致で不信任案を可決させたのかという話になるのだが、その理由が「県政に深刻な停滞と混乱をもたらした政治的責任は免れない」(不信任案に賛成した議員の言葉)というものであった。何も言っていないに等しいが、県政の混乱を招いたのは二元代表制を敷く以上議会にも責任があるし、メディアにもある。黒とも白ともつかない人間を犯人扱いするのは、やはりよくないだろう。 日に日に勢いを増す斎藤前知事は、演説会場も異様な熱気であふれている。奇跡の大逆転は実現するのだろうか。
小倉健一