フェイスリフトされて登場した2代目MINIは、さらに「MINIらしく」なっていた【10年ひと昔の新車】
内外装のデザインの変化はよく見ないとわからない
ところでMINIの性格上で大事なことだが、このように燃費の向上が実行されても、アジャイルな走りの性格にはなんら変化のないことである。それはこの日、MINIクーパーD カブリオレでミュンヘン市内と郊外を200kmほど走って改めて実感した。 ちなみにクーパーD カブリオレのカタログに記載された性能は0→100km/hの加速所要時間が9.7秒、最高速度は197km/h(ともに6速MT)である。 フェイスリフトというくらいだから外観のデザインにも変化があっておかしくはない。しかし新しい世代のMINIは非常につつましい変化で我慢させられている様子である。 外観でもっとも目立つ変更はリアで、クロームで縁取りされたコンビネーションライトがLEDに変わり、リアフィニッシャーの中のリフレクターにもクロームの縁取りが付いた。さらに観察するとフェンダーサイドのウインカーデザインも変わっていた。MINI担当チーフデザイナーのゲルト・ヒルデブラント氏によれば、こうしたディテールの集まりが最終的には新しいMINIの香りを作り出すのだという。 またインテリアの変化は非常に控え目で、オーデオとエアコンの操作系が変わった他に、よく観察するとセンターコンソールのデザインとシートの表皮デザイン、インテリアアプリケーションの一部が変わっているのがようやくわかるほどだ。 一方、新しいラジオとナビシステムでは、新たに「MINIコネクテッド」をシステムと組み合わせることができる。つまりドライバーは自分のiPhoneにあるエンターテイメントを車内にあるオンボードモニターを通じて楽しむことができるのである。さらにフェイスブックやツイッターの車内受信も可能である。加えて世界中のウェブラジオから好みの番組を検索して楽しむことも可能だ。 このフェイスリフトを受けたMINIは、ドイツでは9月18日からディーラーのショールームに並ぶ。またそこに掲げられるプライスタグには、75psのONEが1万5550ユーロ(約170万円:19%の付加価値税込)、今回紹介したディーゼル仕様のONE Dには1万8450ユーロ(約202万円)、そしてクーパーDは2万1250ユーロ(約233万円)の金額が示される。(文:木村好宏/写真:kimura office)
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