ロードゴーイング499P!フェラーリの新スーパーカー「F80」登場!799台限定!値段もスーパー!
もう一つフェラーリ社内で完全に開発・製造されたのが、2基の電気モーターとインバーターで、一体型冷却システムを内蔵するフロント・アクスルだ。このコンポーネントで、前輪のトルク・ベクタリングが可能になっている。異なる機能を1個のコンポーネントに統合し、新たなメカニカル・レイアウトを採用したことで、重量は従来に比べ約14kg減少し、総重量がわずか61.5kgとなっている。低粘度オイル(シェルE6+)と、オイルタンクを車軸に直接組み込むドライサンプ式アクティブ潤滑システムで、機械的出力損失を 20%引き下げている。また、高接触比(HCR)歯車の採用が、10 dBの騒音低下に貢献している。
高電圧バッテリーからの直流を、電気モーターの駆動に必要な交流に変換するのがインバーターだ。フロント・アクスルに組み込まれたこのインバーターは双方向性のため、回生ブレーキによって車軸で発生した交流から、バッテリーの再充電に使える直流への変換も行う。電力を変換し、2基のフロント・モーターを制御するインバーターは、合計210kWの出力をフロント・アクスルに供給する能力を持っている。
F80では、インバーターは車軸に直接組み込まれており、重さわずか9kgで、SF90 Stradale のコンポーネントより重量を削減することに貢献している。もう1基のインバーターは、リアの電気モーター(MGU-K)で使われる。これには内燃エンジンの始動、回生エネルギーによる高電圧バッテリーの充電、特定の動的状況におけるエンジントルクの補助といった3つの機能がある。 前後のインバーターには、フェラーリ・パワー・パック(FPP)システムが組み込まれており、これは、電力変換に必要なすべての要素を可能な限りコンパクトなユニットに収めたパワーモジュールだ。このユニットは、6個のシリコンカーバイド(SiC)モジュールとゲートドライバー基板、専用冷却システムで構成されている。エネルギー貯蔵システムの中核である高電圧バッテリーは、非常に高い電力密度となるように考案された。 バッテリーバックは、エンジンベイの低い位置に搭載されており、車両全体の重心を下げて、車両の動的挙動のさらなる向上に貢献している。電気回路と油圧回路のコネクターはすべてこのコンポーネントに内蔵し、ケーブルと配管の短縮に成功。バッテリーパックを構成する204 個のセルは直列につながれ、3個のモジュールに均等に分割されており、バッテリーの合計容量は2.3kWh、最高出力は242KWだ。
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