2次R進出の最強侍Jに球界大御所「指揮官が統率すれば負ける要素がない」
WBCの一次ラウンドのプールBの中国対豪州戦が9日、東京ドームで行われ、豪州が11-0の8回コールドで中国に勝ったため、1試合を残して日本の1位通過での2次ラウンド進出が決まった。2次ラウンドにはライバルの韓国を撃破してきたイスラエル、オランダの強豪2か国が待ち構えていて、12日の初戦の相手はオランダになる。もう1か国は、10日の日本戦の前に行われるキューバ対豪州戦の勝者だが、この3か国中、2か国に勝たねば、米国で行われる決勝トーナメントへ進出はできない。 イスラエルは28人中11人がメジャーリーグでプレーした経験がある。アメリカ代表2軍のようなチーム。五輪に出てくるメンバーと遜色がなく、38歳だがメジャー通算124勝、ロッキーズ時代にはオールスター出場経験もある先発のジェイソン・マーキーや、メジャー通算81発の大砲で、5年前にはメッツで32本塁打を打った29歳の左打者、アイク・デービスらがいる。35歳のサム・ファルドもメジャー通算67盗塁。2番を打つタイ・ケリーも昨年メッツでメジャー昇格したユーティリティプレーヤーである。 オランダには、ヤクルトのバレンティン、ソフトバンクのバンデンハークだけでなく、昨季21本塁打でメジャー球宴に選ばれたレッドソックスのボガーツ、ヤンキースのショートストップ、グレゴリアス、エンゼルスのシモンズ、昨季25本のオリオールズのJ・スコープまでズラっと打線にメジャーリーガーが揃った。 小久保監督は「イスラエルは手ごわい。オランダもバンデンハークがどこで来るかが重要」と、気を引き締めているが、巨人OBで元西武、元ヤクルト監督の広岡達朗氏は、「優勝しなければ意味がない。日本や他国の戦いを見る限り、力の差は歴然。指揮官が統率し、ベンチがミスをしない限り2次ラウンドで負ける要素がない」と、“らしい辛口表現”で、チームにハッパをかけた。 「言っちゃ悪いが、キューバ、豪州は太っている選手も多くてノンプロに毛が生えたようなチームだった。一方、日本は、メジャーリーガーは青木一人の参加で、肝心のピッチャーはこなかったが、小久保がよく吟味してオールスター級のメンバーをそろえた。キューバは年中野球をやっている国だが、デスパイネを見ても、まだまだ調整不足。合宿から真剣に準備してきたのは、日本くらいだろうし、一人ひとりのスキルを見ても、日本が負けるはずがなかった。 2次ラウンドで戦うオランダには、バレンティンやバンデンハークはいるが、イスラエルなどマイナーリーガーがほとんどで寄せ集め感が漂う。日本の指揮官が統率し、ベンチがミスをしない限り、2次ラウンドでも負ける要素がない。準決勝、決勝の行われるアメリカに上陸して、そこで優勝しなければ意味がない」