アトピー体質、メタボ体型から-20kgで一変 ベストボディで全国4連覇した男が筋トレに目覚めた理由【萩原慎也(前編)】
輝かしい肉体美をステージで見せる萩原慎也さん、38歳。健康美コンテスト「BEST BODY JAPAN」(ベストボディジャパン/BBJ)の日本大会で2019年から2022年まで4連覇をはたしており、2023年は家庭の事情で出場を見送ったが、今年は5度目の優勝を目指し大舞台に挑む。 【フォト】萩原さんがBBJで見せた健康美 2児の父でありつつ、勤務先では課長として健康関連事業に取り組み、コンテストでも成績を残す。仕事と競技で健康を追求し、輝かしい姿を見せている萩原さんだが、かつてはそうではなかったのだと振り返る。
「生まれてからすぐに、アトピー性皮膚炎だと診断されました。薬を使ってもなかなか回復せず、痒みがストレスになって暴飲暴食してしまっていました。お菓子やジュースの摂りすぎで肥満体質になり、食生活の根本が乱れていたものですから、一度がんばって痩せてもリバウンドして…というのを繰り返していました」 小学校・中学校でバスケットボール部、高校・大学ではバドミントン部に所属していた萩原さん。運動習慣があっただけに、「がんばればすぐ痩せるだろう」という思いもあり、食生活改善に踏み切ることはできなかった。社会人になってからもそれは続き、20代後半までいわゆる“メタボ体型”から抜け出せずにいた。 転機が訪れたのは29歳の頃。仕事の関係でフィットネスジムを訪れ、その流れでトレーニングを行なってみるとある気づきがあった。 「運動したら疲れると思っていたんですが、次の日の調子がすごくよかったんです。もしかしたら、フィットネスを日常にしたほうが仕事もいい方向に進むし、体型も良くなるんじゃないかと思って続けることにしました。そうしたらメンタルまで上向きになっていったんです」
当時は身長160cm後半にして80kg近く体重があったが、見事にマイナス約20kgの減量に成功。成功体験を重ねると、次なる挑戦への意欲が湧いてくるものだ。通っていたジムのトレーナーから、インストラクターやトレーナーの資格取得を勧められた萩原さんはこれにチャレンジ。そこで合格をはたしたことが、BEST BODY JAPAN挑戦のきっかけになった。 「せっかく資格を取ったからには、何かの実績がほしいと思いました。それで、『健康的で美しい体』がテーマのベストボディジャパンを目指すことにしたんです。大会に出たいと思ってからは、ただ楽しいだけのトレーニングではなくて、ステージに立つための体をつくる方法を考えるようになりました。食事の知識を勉強したり、自分自身でいろいろ試したりしながらでしたね。時にはしんどいことも、大変なことも乗り越えようという気持ちになりました」 (後編に続く)
取材・文/森本雄大