物価高などが原因で「月8000円の生命保険料」の支払いが苦しいです…… 不安ですが、保険を解約するしかないのでしょうか?
最近の物価高で生活費が増え、家計の見直しを考えている人もいるでしょう。家計の見直し方法の一つとして、生命保険を見直して保険料を節約する方法があります。 しかし、生命保険は予期せぬ出費に備える手段でもあるため、単純に解約だけがよい方法とはかぎらず、自分にとって何が必要な保障かを確認することが重要です。そこで本記事では、生命保険の役割や生命保険を見直す際のポイントを紹介します。
生命保険とは
若くして家族が亡くなることや、病気やけがをすることなどは予期せずあるものです。万が一、家計を支えている人が亡くなり収入が途絶えると、経済的に生活が困難になる可能性があるため、このような状況に備えて生命保険に加入します。生命保険は、このような「発生頻度が低いものの、経済的損失が大きいリスク」に備える手段です。 また、生命保険には、リスクや目的に応じた複数の種類があります。 1つ目は、死亡保険です。死亡や高度障害状態になったときに保険金を受け取れるタイプの保険で、終身保険、定期保険、収入保障保険などの種類があります。 2つ目は、医療保険です。病気やけがで入院や手術をしたときに、保険金を受け取れるタイプの保険です。一般的な医療保険のほか、がんの保障に特化したがん保険、病気やけがで働けない状態が継続するリスクに備える就業不能保険などがあります。 3つ目は、老後に備える保険です。公的年金以外の自分年金を準備する個人年金保険、介護や認知症のリスクに備える介護保険や認知症保険などがあります。
公的保険をまず確認
保険には、国が運営する公的保険と、保険会社が運営する民間保険の2種類があります。 公的保険は原則として強制加入であり、任意加入である民間保険は公的保険を補完する役割と考えられます。民間保険に加入する際は、公的保険による保障を知っておくとよいでしょう。 それぞれのリスクに備える公的保険には、例えば次のようなものがあります。具体的な内容は、公的保険ポータルなどを参考にしてください。 ・死亡に備える:公的年金(遺族年金) ・病気やけがに備える:公的医療保険(健康保険、国民年金保険、高額療養費制度、傷病手当金など) ・老後に備える:公的年金(老齢年金)、公的介護保険 例えば、死亡に備える保険に加入する場合は、公的年金制度のうち「遺族年金」の制度を確認して、その不足分の保障を民間の死亡保険で備えましょう。 また、病気やけがに備える場合は、公的医療保険の「高額療養費制度」などの制度を確認したうえで、不足分を民間の医療保険で備えましょう。