井端監督 新生侍ジャパン誕生記者会見 全文! 大学生カルテットを選んだ理由
ーーーアジアプロ野球チャンピオンシップに出場した選手も複数選出されています。彼らに対する期待を聞かせいただきたいです。 井端:今回は「どれだけできるか」というのは期待したいなと思います。とはいえ、本番のプレミア12は秋なので、レギュラーシーズンの結果次第にはなります。ただ「プレミア12に来てほしい」というところで選びました。 ただ栗林(良吏)選手の場合、ケガで前回離脱したっていうところで、「1回見ておきたい」っていうところで呼んでいます。 ーーー一方で、これからを担う若い選手がたくさん入っている印象がすごくあります。特に広島・田村選手はこれまで1軍出場は10試合のみ、中日・石川選手は現在2軍調整のなかで選出しました。どのようなところを期待していますか。 井端:まず田村(俊介)選手の場合、昨年のアジアチャンピオンシリーズでも、候補には挙げていました。実際、練習試合で対戦した際、彼のスイングは素晴らしい部分がありました。十分レギュラーシーズン次第では、日本を代表する打者になると思っています。ですので、今回は「一度見てみたい」っていうので選びました。 石川選手も、昨年はレギュラーとして活躍しています。反対方向に打つのが上手いので、国際試合には向いていると思っていますし、右バッターでは次世代を担う選手だと感じています。そうしたところで、今回呼んでみました。
大注目の大学生カルテットを指揮官はどう見た?
ーーー今回は大学生4人が選出ということになりました。この4人を選んだ意図、そして大会で期待することを教えてください。 井端:今年のプロ野球のドラフトでは入ってくる選手であることは間違いないかなと。それでいて、NPBに入ってきてもすぐに侍ジャパンに入れるだけの力は持っているのかなと思っています。 また先ほど言ったWBCやオリンピックと先を見据えたところで、学生の間に1度ユニフォームを着るというのも、彼らにとってはプラスかなという思いで選びました。 ーーー大学生がトップチームに選出されるというのは、2012年から侍ジャパンが常設されて初めてのことになります。これは日本野球にとってどのような意義があると考えていますか。 井端:大学球界のレベルも上がっているのもありますが、今回の選出でアマチュア野球のさらなる発展、いい目標になってくれたらいいかなと思っています。 そのうえで今回選出した4人は、必ず今後の日本を背負って立つような選手になってくれると信じて呼びました。 ーーー今年のドラフトで1番注目と言われている明治大学の宗山選手を選ばれました。現役時代は同じショートだった監督から見て、1番のいいところや印象などお伺いできますでしょうか。 井端:1番は守備ですね。大学1年の時に初めて見ましたけど、当時からショートの守備についている姿には、「華があったな」と思いました。 昨年の大学ジャパンの合宿にも臨時講師として行かしてもらった時、いろんな角度から守備を見させてもらいました。その時点で「何も言うことないな。学生の間に何も言うことがないな」っていう感覚だったので、もうびっくりしました。 ーーー宗山選手に日の丸を背負ってどんな選手になってほしい、どんなことを吸収してほしいということを、監督は思われていますか。 井端:昨年のWBCでは、レギュラーとして出ていた源田選手いますので、やっぱり彼の守備はもちろんですけど、他にも近藤選手、村上選手と、日本代表を経験している選手も呼んでいますので、何か吸収してレベルアップしてほしいなと思います。 ーーー残り3人の大学生について、どういった点を評価されていますか。また、強化試合2試合のなかで、現段階で4人の大学生はどのぐらい出場機会を与えようかと考えていますか。 井端:全員いいところで使いたいなと思っています。 そのなかで中村(優斗)投手は昨年の12月に見ましたけど、寒い中で140キロ台が1球も無くて、150キロ中盤から後半のストレートをずっと投げていた。これは抜きんでていたものでしたし、代表でも速いストレートを投げてほしいなと思います。 金丸投手は、大学生の中でも群を抜いて制球力がいいなと思います。それでいて150キロを超えていて、左打者のインサイドもどんどん突ける。この点は、大学の中でも抜けているのかなと思っています。 西川(史礁)選手に限っては、3年生の時から大学のジャパンの4番で、飛距離というところでは抜けています。加えて、大学のジャパンの4番はプロ入ってもみんな活躍されていますので、そのあたりで期待したいと思って選出しています。 ーーー今回はプレミア12に向けた戦いでもあります。欧州代表との対戦、どんな戦い、チームに期待しますか。 井端:前回は1勝1敗でしたし、欧州代表、ヨーロッパも力をつけてきているのは間違いないです。だからこそ必ず2連勝したいなと思っています。