エステバン・オコン、今季限りでアルピーヌを離脱「次の計画はすぐに発表する」
アルピーヌF1とエステバン・オコンは、今季限りで契約を終了することを明らかにした。 【動画】F1ドライバーのエステバン・オコン、お台場カートコースをA110で爆走! オコンは先日行なわれたF1モナコGPの1周目に、チーム内の事前の取り決めを無視してチームメイトのピエール・ガスリーにオーバーテイクを仕掛けた結果、接触。オコンはリタイアに追い込まれることになった。 この件に関してはガスリーのみならず、チームの首脳陣も激怒。次戦カナダGPへの出場が停止される可能性もあると言われていた。 今回の発表は、このモナコの一件が直接引き金になっているわけではないようだが、来季以降の関係は解消した方が、お互いにとって最善の策であるという結論に達したようだ。 今季限りでアルピーヌを離れることについて、オコンは次のようにコメントを寄せた。 「このチームからF1に参戦できたのは、僕の人生にとって重要な時間だった」 「このチームからフル参戦して5年目だ。でも僕のプロとしてのキャリアは、10代の頃にエンストン(アルピーヌの本拠地)で始まった。だから僕にとってここは、常に特別な場所なんだ」 「僕らは共に、素晴らしい瞬間を過ごしてきたが、厳しい時もあった。そしてこの思い出に残る時間を与えてくれた、チームの全員に感謝している」 「僕の次の計画はすぐにも発表するけど、それまでの間、僕はこのチームのためにコース上で結果を出し、シーズンの残りで成功できるように、全力を注ぐ」 オコンは2014年にテストドライバーとして当時のロータス(アルピーヌの前身)に加入。その後マノーやフォースインディアを経て、2020年にルノーにレギュラードライバーとして復帰した。翌年からアルピーヌとチーム名が変わった後、合計3回の表彰台を獲得。2021年のハンガリーGPでは、優勝をチームにもたらした。 アルピーヌのチーム代表であるブルーノ・ファミンも、オコン離脱について次のようにコメントした。 「まず、これまでの5年間にわたってチームに貢献してくれたエステバンに感謝したいと思う」 そうファミン代表は語った。 「彼の在籍中、我々は共に素晴らしい瞬間を何度か祝った。その中で最も素晴らしかったのは、2021年ハンガリーGPでの、忘れられない優勝だ」 「2024年もまだ16戦が残っているが、明確な目標がある。それは、チームとして精力的に働き続け、コース上で最高の結果を目指すことだ。そしてその時が来たら、エステバンのドライバーとしてのキャリアの次の1ページが、最高のモノになるように願っている」 オコンの移籍先として考えられる最有力は、ハースF1だと考えられている。同チームはすでにニコ・ヒュルケンベルグが離脱することが決定済み。フェラーリ育成のオリバー・ベアマンが来季のシートのひとつを手にするものと見られており、そのチームメイトとしてオコンが最有力と言われている。小松礼雄代表も、オコンと話をしたことを認めている。 またザウバーがカルロス・サインツJr.を獲得できなかった場合、次点としてオコンが候補に上がってくることが予想される。 一方オコンの後任には、育成ドライバーのジャック・ドゥーハンや、アルピーヌからWEC(世界耐久選手権)に出場中のミック・シューマッハーなどの名前が取り沙汰されている。現キック・ザウバーの周冠宇の名も、噂に上がっている。
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