展示生物を自ら捕獲に…『唯一無二の水族館』目指す22歳新館長の奮闘 豊富な知識と仕事への熱量で抜擢
朝田さん: 「今日は田んぼにタウナギを捕りに行きます。気持ち悪いと言われている魚なんですけど、田んぼの土に潜る習性がある魚で、いろんな水族館ではチンアナゴとかで展示しているんですけど、ウチの“チンアナゴ枠”はタウナギかなと」 朝田さんは、地元に生息する魚を集めて水族館で展示したいと考えていました。 タウナギは田んぼの周りを取り囲む、水が少し溜まった「あぜ際」に生息している事が多いといいます。何度もスコップで掘って、かき出した土の中にいないか、チェックします。
泥水の中に手を突っ込み、タウナギがいそうな穴を探しますが、およそ2時間、結局この日は見つかりませんでした。 生物の採取は夜も行っています。
朝田さん: 「あ!いますね。動いていますね。大量にアカハライモリがいますね。それ、だいぶ青いです。全然違う色が。産卵時期になると尾っぽが青色になって、尻尾を震わせてメスに求愛行動をするんです」
さらに…。 朝田さん: 「これ、卵ちゃうん?卵、卵、めっちゃあるよ。これ全部一面、ヒキガエルの卵です」
早速、取ろうとしたところ…滑って足が池に。 朝田さん: 「最悪…最悪や。気抜いた」
生き物のことになると、子供のように夢中です。 水槽のレイアウトも、自分の手で仕上げます。朝田さんが目指すのは、これまで見たことのない唯一無二の水族館です。 朝田さん: 「目の前に渓谷や滝がある水族館は、なかなか作ろうと思って作れるものじゃないですし、お金かけたら作れる物でもないと思うんですね。渓谷も水族館の一部であり、この水族館も渓谷の一部であるというような直結型の施設に出来れば、ジュラシックパークじゃないですけど、そういう施設って僕が考える中で日本に無いと思っている」
オープンまであと2週間。前回取れなかったタウナギのリベンジにやってきました。地元の人の協力で、ショベルカーの助けを借りながら自らもスコップで掘り進めます。