センバツ高校野球 作新学院 きょう準々決勝 失点減らし、10得点目指す /栃木
第95回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に出場している作新学院は29日、第1試合(午前8時半予定)の準々決勝で山梨学院と対戦する。26~28日、作新学院ナインは、兵庫県内で練習を行いコンディションを整えた。 28日は西宮市の津門中央公園野球場で、野手はフリー打撃や守備練習を、投手陣は捕手を座らせた投球練習などを行った。小針崇宏監督は「全体的にいい打球を飛ばしていた。ようやく甲子園を楽しめる状況になってきた」と手応えを口にする。 戦う山梨学院について「エースの林(謙吾)君は失点が少なく、走者を背負うとギアが上がる。打線は、個人の力が高い上にスクイズやエンドランなどを決める組織力もある」と見る。その上で「うちは前試合で8失点したので、半分の4失点以内にし、得点は10点を目指したい」と意気込んだ。 草野晃伸主将はここまでの2試合について「接戦をものにできているのは良い点。ただ、失点が多く野手に助けられている。バッテリー中心にもっと引き締めたい」と振り返った。山梨学院との次戦は「緩急をつけて相手打者のタイミングをいかにはずせるかが重要」と語った。 今年は、OBの江川卓氏(元巨人投手)が大会通算60奪三振の記録を作った1973年のセンバツから50年。次戦に勝てば、そのとき以来の準決勝進出となる。小針監督は「節目の年に甲子園に来られて試合ができるのは幸せなこと。選手たちに大先輩の重みを感じながら戦ってもらえたら」と語った。【井上知大】 ◇誕生日、勝利でお祝い 作新学院ナインには、18日のセンバツ開幕後に誕生日を迎えたメンバーが多く、祝福の気持ちが躍進の原動力となっているようだ。22日は外野手の塙綸ノ亮、25日は内野手の中島紀明、27日はマネジャーの鈴木駿太郎、28日は投手の福冨竜世がそれぞれ誕生日で、いずれも17歳となった。 25日の英明戦では、小針崇宏監督やベンチ内のメンバーが「宇都宮に帰って誕生日を迎えさせるわけにはいかない。勝利をプレゼントしよう」と奮起し、逆転劇を演じた。鈴木マネジャーは「うれしかった。8強から先の戦いは技術よりも気持ち。応援してくれる人のために次も勝ちたい」と話した。【井上知大】