小泉今日子さん「だから私、独立したんです」仕事が息苦しい30代のお悩みにアドバイス
30歳前後になると後輩ができて、30代中盤に入ると「若手」とも言われなくなってきます。ところが“いい先輩”でいようとすると、息苦しく感じてしまったり、自分がつまらない人間に感じてしまったり…。30代特有の悩みを、人生の先輩でもあり、「先輩」として多くの女性にリスペクトされている小泉今日子さんにぶつけてみました。 【写真】小泉今日子さん58歳、美しきパンツスタイル
人生って仕事だけじゃない。ほかの楽しみで心を埋めてもいい
――仕事が忙しくなり、また歳を重ねることによって、よくも悪くも世間に対して諦めることが増えてきてしまいました。「20代の頃はもっと世の中にアンテナを張ることができていた気がするのに、私ってつまらない人間になってしまったのだろうか」と、悲しくなります。小泉さんはそんな経験ありますか? 小泉さん:ないです(笑)! 瞬間的に悲しくなったり、虚しくなったりみたいなのは、生きていれば誰でもありますよね。でも、私には幼い頃からずっと仕事があったからね。仕事のおかげで、その悲しい気持ちが長く続かずに済んでいたのかもしれない。 それこそお酒をバケツ一杯分飲んで、また浮上するっていう。あと罪悪感をよく利用していましたね。バケツ一杯分もお酒を飲んだら、当然次の日はつらいじゃないですか。だけど、それは自分が悪い。その罪悪感を利用して「ちゃんと生きなきゃ」と奮い立たせるんです。いつもふざけているような回答でごめんなさいね(笑)。 ――普通に生きているだけでモヤモヤすることは多いけれど、30代はそれを上手に飲み込めるようになってきて、そこにまたモヤモヤしている気がしますね。 小泉さん:上の構造が変わらない限り、諦めるしかないってことがすごく増えちゃってますよね。昔はもっと日本も経済的に余裕があったから、いろいろかいくぐって面白いことができたけど。今は難しいかもしれないね。でも人生って仕事だけじゃないから。ほかの楽しみで心を埋めてもいいと思いますよ。推しがいたり、趣味があったりするだけでも人生ってちょびっと輝くから。推しのコンテンツが配信されただけでも、その日1日が楽しいよね。