私を大切にしてくれていた夫が、結婚後に豹変! 再就職したいと言ったとたん、【ハイスペック夫】は本性をあらわした
専業主婦でいいじゃない、という夫の言葉にモヤモヤ
しかし、二度目の就職活動も甘くはありませんでした。何通送っても送り返されてくる履歴書を前に落ち込む朋美さん。夫は「無理して働かなくてもいいじゃない」と励ましてくれました。その気持ちはうれしいものの、納得はできなかったといいます。 このまま就職せず、専業主婦として生きる自分にはピンときませんでした。大学時代から一人暮らしをしていた朋美さんは、家事は得意な方です。でもだからこそ、「自分にはこの生活を続けるのは無理だ」と感じたといいます。銀行員の夫は帰りが遅いことが多く、夜になって食事を用意したあとに「食べて帰る」と連絡が来ることも少なくありません。 食べるかどうかわからない食事を作り、何時に帰ってくるかわからない夫を待つだけの日々。自分で生活をコントロールできないことに大きなストレスを感じた朋美さんは「専業主婦に向いていない」と考えるようになったといいます。
理想通りの職場までは片道2時間越え
そんな中、待望の内定通知が届きました。仕事内容、職場環境、報酬のどれをとっても朋美さんの理想通りです。ただ一つ問題は、通勤に片道2時間かかるということ。勤務先は神奈川県の海沿いにある工場に隣接された研究室でした。 今住んでいるマンションは夫の職場から近く、30分もかかりません。朋美さんは、もう少し神奈川寄りに引っ越せないかと夫に相談しました。 結婚前は、あの手この手で朋美さんを喜ばせようと頑張ってくれた夫。きっと今回も、わたしの気持ちを理解してくれるはず。そう信じていた朋美さんの気持ちは、無残に打ち砕かれました。 彼は断固として引っ越しを承諾しませんでした。「そこまでして働かなくてもいいじゃない」そういわれても働きたいという朋美さんに「どうしても働きたいなら、2時間くらいかかっても平気だろう?」という彼の顔は、やさしかった恋人時代とは、別人のようでした。 【前編】では好条件の結婚相手に恵まれて、自らを“勝ち組”だと思っていた朋美さん。しかし、夫に帯同して転勤した東京では、やさしかった夫の態度も豹変し、自分自身の再就職活動もうまくいかない現状をお伝えしました。 ▶つづきの【後編】では、念願の研究職につけて、片道2時間の通勤を始めた朋美さんのその後をお伝えします。仕事は、夫婦関係はどうなってしまうのでしょうか?
イラストレーター・コラムニスト・漫画家 陽菜ひよ子