参考人の意見聴取、参議院も来年から「オンライン出席」可能に…改革骨子案が判明
参院改革協議会(座長=松山政司・自民党参院幹事長)が近くとりまとめる報告書の骨子案が判明した。各委員会などでの参考人の意見聴取をオンラインで行えるように参院規則を改正することが柱だ。すでに導入した衆院に続き、来年の通常国会での実現を目指す。
骨子案では、参院の委員会や調査会で有識者らの意見を聞く「参考人質疑」を行う際、参考人のオンライン出席を認めることを参院規則に明記するとした。憲法審査会規程も改正する。
オンライン出席は、被災者や海外居住者、育児・介護で国会まで足を運ぶことが困難な人などが対象となる。骨子案では、セキュリティーの確保や本人確認を徹底するため、参院が指定するウェブ会議システムを使い、接続に必要な情報は参考人本人にのみに通知することなどが盛り込まれた。
国会でのオンライン審議を巡る議論は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて本格化した。議員本人のオンライン出席は、憲法が定める議員の「出席」をどう解釈するかなどの課題があり、実現の見通しは立っていない。衆院では、今年10月の臨時国会から委員会質疑での参考人のオンライン参加が可能になった。