【時系列でわかる⑤】イスラエル首相「ハマスとの戦いはやめない」停戦には応じない考え(25日~30日)
■日本時間10月30日夕方 ガザ市郊外にイスラエル地上部隊が到達か
イスラエルの有力メディアは先ほど、イスラエルの地上部隊がパレスチナ自治区ガザ地区のガザ市郊外に到達したと伝えました。 これはイスラエルメディアのハーレツが伝えたもので、イスラエル国防省の報道官は戦車などの部隊がガザ市郊外で「大規模」な地上作戦を実施し、ハマスの戦闘員と「直接交戦中」であることを認めたということです。 また中東カタールのテレビ局、アルジャジーラも、ガザ地区の戦闘員が市内に進入しようとするイスラエル軍と交戦していると報じました。さらにイスラエル軍は、ガザ地区の北部と南部を分離することに成功したということです。 この展開は、イスラエル軍が地上での攻撃を拡大する意図があることを示しているとも伝えています。
■10月30日 イスラエル軍、地上作戦で人質の女性兵士を救出
イスラエル軍などは30日夜、ハマスにより人質となった女性兵士を地上作戦で救出したと発表しました。 救出された女性兵士はすでに健康診断を受け、状態は良好で家族とも面会したということです。 イスラエルメディアは女性兵士救出についての作戦は、数日前から計画されていたとしています。 現地メディアなどによるとイスラエルの地上部隊はガザ市郊外で「大規模」な地上作戦を実施しているということです。ガザ地区で30日に撮影されたとみられる映像には、イスラエル軍のものとみられる戦車が道路を走る乗用車を攻撃する様子が映っています。 一方、ハマス側は、人質にとっているとする女性の映像を新たに公開しました。動画の中で人質とみられる女性3人が、ネタニヤフ首相の対応を批判しています。 ハマス側が人質をめぐる交渉を有利に進めるために公開した可能性があり、イスラエル政府は、「動画はハマス側のプロパガンダだ」と声明を出し反発しています。 またイスラエル外務省は、ハマス側の人質になっていた23歳のドイツ人女性、シャニ・ルークさんの死亡が確認されたと発表しました。
■10月30日 イスラエル首相「ハマスとの戦いはやめない」
イスラエルのネタニヤフ首相は30日、ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスとの戦いはやめないと述べ、停戦には応じない考えを示しました。 ネタニヤフ首相 「イスラエルはハマスとの戦いはやめない」 ネタニヤフ首相はさらに「停戦はテロと蛮行への降伏を意味する」と述べ、ハマスの壊滅を目指す考えを改めて強調しました。 現地メディアなどによると、イスラエルの地上部隊はガザ市郊外で「大規模」な地上作戦を実施していて、映像には、イスラエル軍のものとみられる戦車が道路を走る乗用車を攻撃する様子が映っています。 一方、ハマス側は、人質にとっているとする女性3人の映像を公開しました。この中で女性3人はネタニヤフ首相の対応を批判していますがイスラエル政府は、「ハマス側のプロパガンダだ」と反発しています。 こうした中、ガザ地区内の人道危機が深刻になっていて、国連パレスチナ難民救済事業機関のラザリーニ事務局長は「ガザの通りには汚水があふれ始めていて、間もなく大規模な健康被害を引き起こすだろう」と訴えました。