【ラグビー】世界基準の身体に。加藤幸子[女子日本代表・横河武蔵野/PR]
友人が残した食事を進んで食べることから元日本代表主将の南早紀に「ダイソン」と名付けられた谷口琴美に、「幸子には負ける」と言わしめる。 加藤幸子本人は笑って首を振る。 「食べることは食べますけど、自分よりもあらしさん(左高由佳/旧姓・五十嵐)の方がもっと食べます」 W杯NZ大会後の帰省の際、地元が同じ東海地区の左高、玉井希絵、北野和子の4人で集まり、ケーキバイキングに繰り出した。そこでの「あらしさん(が食べた量)は飛び抜けてすごかった」と笑う。 あれから2年が経ったこの4月。早大での休学を経て社会人になった。就職先であるセコムでの勤務は基本午前中で、午後はラグビーに打ち込める環境だ。 翌年に迫ったW杯に向け、体づくりに奔走している。前回大会で初めてW杯を経験し、テストマッチとの違いを痛感した。 「テストマッチはその試合だけにフォーカスすればいいけど、W杯は勝ち続けないといけない。気持ちの面でも体の面でも準備が必要」 ウエートトレに精を出し、スピード強化にも着手している。 「最近のラグビーではPRでもスピードを求められます。コーチ陣から日本人の平均値と世界レベルの平均値を教えてもらいました。体重の何倍の重量を上げられるか、瞬発系、ジャンプ力などいろんな数値があるのですが、トップとはまだまだ差がある」 目標を高く据えているからこそ、現状に満足いっていないのだろう。力強いボールキャリーを見せていた遠征でのパフォーマンスは、「可もなく不可もなく」。 「ボールキャリーやスクラムでもっと前に出てチームに貢献したい。まだまだうまくいかないことが多いです」 自身に求める基準は高い。 ※ラグビーマガジン8月号(6月25日発売)の「女子アジアラグビーチャンピオンシップ2024」掲載情報を再掲